断片の物置、跡地

記憶の断片が散乱するがらくた置き場

タスクの解決とコンフリクトの解決

 従来のTRPGとストーリー・ゲームとを分ける一つの基準として、コンフリクトとその解決があげられていたのでクリップ。実はこの概念、頭の中ですっきりと整理できていなかったので・・・。
#運用で普通のRPG的な処理を何度やったことか・・・
 一般的なRPGでは問題への適切なアプローチを考え、判定を積み重ねることで解決を目指します。次のような例があげられています。

A:金庫をこじ開けようとするぜ!
B:どうしてだい?
A:大悪党のスキャンダルを手に入れるためさ!
B:オーケー。ダイスを振って、金庫をこじ開けられたか見てみよう。

 対してストーリー・ゲームの場合は、そのシーンにおける比較的大きな目標が達成できるか判定して、それからありそうな詳細を考えていきます。同様に例があげられています。

A:金庫をこじ開けようとするぜ!
B:どうしてだい?
A:大悪党のスキャンダルを手に入れるためさ!
B:オーケー。ダイスを振って、大悪党のスキャンダルを手に入れられるか見てみよう。

 実際は、すべてのストーリー・ゲーム的なRPGで同じように判定する訳ではありません。自分が遊んだ中では、AgonとS7Sは(主に)GMが告げた目的を達成するために、どの特徴(技能)を用いて、どのような手段を講じるのか描写します。DitVでは(主に)プレイヤーが宣言してGMが調整した目標を達成するために賭を行い、その過程で特徴や道具を用いて描写を積み重ねていきます。
 つまり、GMは問題に対する詳細な解決手段をシナリオに書き記す必要はありません。解決方法のディテールは、PCの能力と創意工夫に従属するからです。言い換えれば、従来のTRPGにおいても、プレイヤーのアイデアとGMのアドリブで行われてきたことが、きっちりとルール化されているとも表現できるでしょう。


 シナリオ作成のGM負担を減らし、よりドラマの方にフォーカスさせるという効果があることは確かです。
 反面、ご都合主義がまかり通り、没頭感が減退するというよろしくない側面も考えられます。
 一応、詳細の描写については、参加者が妥当だと考えたものでなくては通らない場合がほとんどであり、やり過ぎの防止措置となっています。参加者のうち数人が世界観に精通していれば、たいした揺らぎは発生しないと信じたいところ。