断片の物置、跡地

記憶の断片が散乱するがらくた置き場

キャラクター・シートの表と裏

 通常キャラクター・シートにはゲームで使うデータが記載されています。
 ルールに沿って作成された、キャラクターの得手不得手でそこには数値として書き込まれているはずです。


 一方裏面はどうでしょう?
 この白紙のスペースは、大抵データには反映されないキャラクター情報をメモする場所となっているはずです。
 うちのサークルでは慣習的に「キャラクター設定+台詞を3つほど」を書くことが奨励されており、筆無精な自分でも用紙の半分ぐらいまではキャラクターの経歴や性格などを羅列します。


 セッション中、キャラクター・シートは表を向けて遊びます。
 キャラクター行動の成否は表面の情報が大きく関わるため、すぐに参照できるようにするためです。
 しかし、セッションにおけるキャラクターとしての決断や動因には裏面に書かれた数値化されていない情報こそが、大きな意味を持ってくる場合が少なくありません。
 表と裏、果たしてどちらの記述が重要なのでしょうか。


 様々なデザイナーが多様なアプローチを用いて、表面と裏面の融合を試みてきた歴史がRPGにはあると思われます。
 性格の選択、ライフパス、感情のデータ化、人間関係の数値化、あるいはそれらをリソース化することでゲームのエンジンとするなど。
 個人的にはヒーローウォーズに代表される、能力値をプレイヤーが決めたフレーズで自由に設定できるタイプが好みです。
 これらのアプローチにはまだ洗練の余地があるように感じられて仕方ないため、新たなシステムを読んでいくときにも、まずそこに着目している自分がいます。