断片の物置、跡地

記憶の断片が散乱するがらくた置き場

ロールプレイング・ゲームとストーリー・ゲーム

 最近、ロールプレイング・ゲームとストーリー・ゲームを使い分けるようにしていますが、基準はうちが勝手に決めているに過ぎません。インディーズ系のシステムあさりをした際、明らかに手触りの違うものを幾つか目にしたため、意識的に分けるようにした次第です。何の役にも立ちませんが、自分の分類方法を書いておきます。


1.ストーリー・ゲームはロールプレイング・ゲームに包含される
 「ストーリー・ゲーム⊆ロールプレイング・ゲーム」、というより、ストーリー・ゲームはロールプレイング・ゲームというアプローチでもって物語を形作る、と書く方がニュアンスが伝わるかもしれません。大前提として、ストーリー・ゲームが指向するものは、ロールプレイング・ゲームでも達成できます。
 プレイヤー主導のアドリブでマスタリングしているときに、プレイヤーが種を蒔いた、あるいは提案した物語の流れが面白いので、そっちに乗っかって準備していたシナリオの設定を変更したことはないでしょうか? あるいはPC設定をうまく取り込むことにより、大いに盛り上がり、想定外の楽しい展開になったりしたことは? そういったロールプレイング・ゲームの楽しみの一部を、抽出できるように組まれたシステムの事を、ストーリー・ゲームと呼んでいます。


2.プレイヤーにシーンを作らせる
 一般的なロールプレイング・ゲームではGMが提示している、シーンの詳細やNPCや流れをプレイヤー側に決めてもらいます。それがルールに明記されており、手順なども決まっていることがほとんどです。最初のシチュエーションだけ決まっていて、展開や結末は丸投げされていることもあります。GMはいないこともあり、いても物語の主導権は保持していません。
 そのため、プレイヤーはよりアクティブで責任を負う立場となります。物語は参加者全員で作るものであり、他者を顧みない自分だけが気持ちのいい話を語ることはよろしくありません。もちろん話を盛り上げることは重要ですが、全員が身勝手な行動をとれば、空中分解するでしょう。一般的なロールプレイング・ゲームにも言えることですが、プレイヤーの権限が強い分、よりいっそうの注意が必要とされます。


3.勝敗を度外視
 表層的な勝敗には価値をおきません。たとえキャラクターが破滅したとしても、そこに至るまでの過程が十分に興味深いものであれば、満足感を得ることができるでしょう。重要なのはそこです。