断片の物置、跡地

記憶の断片が散乱するがらくた置き場

Don't Rest Your Head

 ネタRPGとしてPDF版を購入しておいた一作。ざっと読みました。
http://www.evilhat.com/home/dryh/
 PCは何らかの事情(トラブルに巻き込まれて、罪の意識で、コーヒーの飲み過ぎで等)で不眠症に陥っています。そして、眠れない日々の果てに、頭のどこかでスイッチが押されPCは「覚醒」します。人知を越えた力を手に入れ、微睡みの向こう側に広がるMad Cityへの扉をあちこちに見るようになってしまうのです。同時に気がつきます。Mad Cityに住まう悪夢があなたに目をつけたことを。
 まあ、そんな感じのシステムでして。狂った街にて、眠りの誘惑と狂気への転落に振り回されながら物語を紡いでいくような代物だそうです。雰囲気は、映画「ダークシティ」とか、小説&ドラマ「ネバーウェア」あたりに強い影響を受けている模様。
 システムは、行動するたびに「疲労」や「狂気」にPCが傾いていく独特の形式です。また、GMの提示する敵対的な状況「苦痛」が勝利を収めた場合、「絶望」が積まれることとなりますが、それが消費されると「希望」が顔を覗かせます。抽象的なつぶやきにみえるかもしれませんが、実際にそんなシステムです。
 色違いの六面体サイコロが大量に必要とされ、キャラクター設定と絡めながら展開をプレイヤーとGMが協力して描写していくシステムでした。実際運用しないと何とも言えませんが、多人数でやると重いんじゃないかなと予想されます。それ以上に、自由度が高すぎて、どんなシナリオを作ればいいのか今ひとつ掴み切れてません。PCが濃い分、基本ネタと状況を固めて、あとはPCに動かしてもらう形なのでしょうけど、どこを「オチ」にすればよいのかに頭を悩ませてしまいます。
 リンクされていたレポート(テストプレイ時のと少しセッティングをいじったものの二つ)はなかなか興味深い。やってみたいなと思う反面、PC4人ぐらいで運用するとどう転ぶか全く予想がつかないため、不安を抱いてしまうのが正直なところです。例えるならば、全PCが暴走する深淵の渦型のイメージ、とでも言いましょうか。
http://drivingblind.livejournal.com/150493.html
http://macklinr.livejournal.com/585412.html
 ところで、悪夢世界のヴィジュアル・イメージとして、未だに日本公開が決まらないらしいCoraline(ネバーウェアと原作者が同じ)の予告編が思い浮かびました。プレイヤー少なめにして、こういう感じで一回やってみようかなぁ。