断片の物置、跡地

記憶の断片が散乱するがらくた置き場

3/21の覚え書き

 例会などの予定はなかったはず、なんですが、昼の時点で2卓分の人数が集まったのでセッションに参加しました。
 そして深夜0時過ぎから、誰かがぽろっと口にした「ミストキャッスルやってみたいっすね」の一言により、耐久SW2.0がスタート。
 休憩を挟みつつ、18時間を超えるという、自分が参加した1回のセッションとしては最長のものとなりました。
 まだ、疲労が身体から抜けていないので、その顛末などを軽く。


・1部
 WさんがGMでクトゥルフ
 『ラブクラフトの幻夢境』に収録されているシナリオ、『ピックマンの弟子』をプレイヤー4人にて遊びました。
 幻想的な画風で知られる若手の画家が、自室で昏倒。意識の戻らぬ彼を引き取った、社交界の花形である女性からの依頼でPCたちが調査に乗り出すが・・・、みたいな展開のシナリオです。市販なので、詳細は割愛。
 タイトルからわかるとおり、画家はピックマンの弟子であり、一部のプレイヤーが妙に勘ぐったりするのが楽しい感じでした。ハンドアウトや展開も良くできており、GMの手慣れたハンドリングもあって、満足感は高め。おすすめのシナリオではないでしょうか。
 PCたちは何度かクトゥルフ神話的怪事件に接してきたとされ、最初からクトゥルフ神話技能の所持とSANの減少が行なわれていたのですが、そういった人物のメンタリティが今ひとつつかめなかったのが個人的な反省点。途中で魔道書を読んだ結果、最終的にはクトゥルフ神話技能が36%まで達したため、実世界で生きていけるとは思えない存在と化してしまいました。



・2部
 定番ゲーム、てかまあロックなんですが、を3ゲーム。
 キャラはバーノール、Dr.アコメディオス、フランシス。3試合目はロック死亡後、Evilが壊滅しないように願いつつ、ひたすら戦闘を起こしてロックの復活を願うという、いつものパターンをやる羽目に。プレイヤー的にはさっさと終わって欲しとすら願うわけですが、実際それで勝てることもあるだけに、勝負を投げ出すわけにも行かないというジレンマが、困ったところです。


・3部
 午前1時前に2部が解散し、だらっとした雰囲気になったとき、ミストキャッスルを遊びたいという声があがりました。
 面子は、前回脱出までを遊んだ3人、前回導入部だけ遊んだ1人(私)、全く遊んだことがない2人の計6人という構成。
 表紙のおっさんを殺すまでは終わらない、と前回参加の3人が宣言し、みんなそれなりに疲れた状態だったのですが、積極的に「嫌だ!」と宣言する人がいなかったことからセッションが開始されました。
 そのときには「昼までには終わるだろう」とか甘いことを考えていたのです・・・。


 今回は外から依頼を受けた冒険者、という形で開始。序盤、殺伐とした地帯ばかりが引き当てられていきました。その上、ランダム遭遇にて、ほぼ連続で話し合い不能な上位蛮族と遭遇。問答無用で逃げ遅れたPCが殺戮されていきます。2回目の遭遇後は、プレイヤーの心もダークサイドに落ちかけており、「この魔改造でつけられた腕が役に立たないよね〜。このPCを殺して、役に立たない腕をもぎ取った上で塔の近くに捨てたらどうかな?」という非人間的な提案が実行に移される始末。結果的に、運良くパワーアップしたからいいようなものを、もう少しで片腕を失ったグラップラーが誕生するところでした。
 とにかく、すべてにおいて序盤の引きの悪さはすさまじく、開始した時間と長時間セッションからくる疲れとも相まって、プレイヤーの心がすさんでしまい、霧の街への適応が非常に早かったのが印象的でした。とある宿で優しい言葉をかけられたとたん、PCのみならずプレイヤーが「人の情に触れた安心感」を得るぐらいでした。いや、本当に(笑)。
 中盤までは、ひどい目に遭い萎縮->パワーアップして調子に乗る->行動が大胆になりまたひどい目にあう、というパターンを繰り返し。そのあたりから、力と暴力の支配する街に完全に適応してしまい、行動がやくざとテロリストの折衷になった気もしますが、たぶん眠気で記憶が淀んでいるだけです。そう、たぶん・・・。


 2回ほど休憩を挟みましたが、日曜の19時を回ってもまだ終わる気配がありません。最終目標である表紙のおっさんに到達するまで、どう少なく見積もっても最低3つは大きなイベントが入ります。
 OB率が高い面子であり、さすがにこれ以上は無理と言うことで、後ろ髪を引かれつつも、全体の80%ぐらいを消化したところで解散となりました。PCは最終的に6-8レベルまで到達し、ボス・バジリスク+ランダムで引いたダークトロウル6体(うち1体はボス)という無茶な構成にもぎりぎりで勝利できるぐらいに成長しました。スタート時が通常の作成ルールなキャラクターであることを考えると、本当に強くなったものです。
 最後は、イベント的に、序盤ランダム遭遇でPCを累計5回殺戮した上位蛮族と戦闘。さすがに楽勝でした。「あんたのおかげで、俺たちはこの街のルールってものを学べたんだ」とか言いつつ、余裕を持ってぼこって終了。結局、死者はそいつとのランダム遭遇とすさみきったPCたちによる再改造のための殺害、以外は一切でなかったと思います。


 ミストキャッスルの遊び方は、サークルで普段遊ばれているTRPGに比べると、非常にプリミティブで刺激的なものとなりました。単純作業的な部分も含めて、このプリミティブさには強い中毒性があります。テーブルトークRPGをしているというよりも、コンピュータRPGを作業的に解いている感覚もありますが、それもひっくるめてなかなかに面白いサプリメントかと。
 なお、総プレイ時間は18時間を超えていました。現役時代はかなりのRPGキチガイを自認しておりましたが、さすがにこれだけの時間連続で一つのセッションに参加した経験はありませんでした。一人も脱落せずにこれだけの時間を一緒に過ごせるというのは、すごいのか、プレイヤーの一人であるKさんがおっしゃったように「アホの子の集まり」なのかはよくわかりません。というか、まじめに解析すると危険ではないかと思います、ハイ(苦笑)。
 クリアまで行けなかったとはいえ、妙な達成感がプレイヤーの心に残ったのは確かです。参加者のみなさま、ありがとうございました。加えて、前日の昼の部にもGMをしながら、深夜から再び嬉々として(てことはなかったかもしれないけど)GMをやってくれたWさんにも最大限の賛辞を。