断片の物置、跡地

記憶の断片が散乱するがらくた置き場

1/30の覚え書き

 The Princes' Kingdomのシナリオを持っていったはずなのに、何故か2部にIn a Wicked AgeをGMする謎コースでした。
 ここ二月ほど無茶気味なのが祟っているのか、ここ最近の体調は常によろしくありません。よって本日も簡易版です。


・1部
 OBのWさんがGMでクトゥルフ
 けいはんな的な学研都市での行方不明事件の調査に関与したPCたちは、うち続く怪奇事件を目撃することとなるが・・・みたいな展開。
 王道っぽい響きなのですが、データが半分ほど作られていたプレロールドPCの付属設定が普通じゃなかった。PC1学生、PC3私立探偵は定石として、PC2は「盲目の作家、ドリームランドに自由に出入り可能」、PC4は「天才数学者、クルーシュチャ方程式に魅入られノイローゼ気味」、の4人。
 PC2を担当したのですが、渡されたデータは、夢見64%、クトゥルフ神話知識14%、呪文5種(うち4つはドリームランド専用)を習得済み。メンタリティ理解の難易度が高かったたので、幻夢鏡では図書館ごもりで、よく口にする台詞は「人には作家と呼ばれるが、想像力に乏しい人間でね。実際目にしたものしか書けないのですよ。」(しかし本人は盲人のためジョークと思われる)、という逃げ腰設定。PC4の数学者は、かなりのイカレ具合で期待を裏切りませんでした。見習わなきゃ!
 再利用もあり得るので詳細は端折りますが、最後のあたりは実世界でドリームランド魔法が使用可能な恐ろしい展開でした。ある意味、PCの思考と行動の方がホラーとも言えましたが。こあいこあい。


・2部
 自分がGMでIn a Wicked Age...。
 開始時にトランプを4枚引いて決定された物語の要素から、剣と魔法の世界に繰り広げられるストーリーを組み上げるシステムです。自分の感覚では、深淵の渦型シナリオにかなり近いです。テイストはタニス・リーの「平たい地球」。
 プレイヤーは3人。要素から登場人物を書き出し、プレイヤーに誰をPCにするか選んでもらうのですが、今回は「暴君(七人目の妻が猟師長の子を宿している)」「嵐の女王を崇める女性の教主(温厚なバービスター・ゴアだった)」「隣国の王子(復讐の念に燃える少女に恋をしてしまう)」という面々。
 このシステム、開始前にPC/NPCが持つ力と目的(PCは2つ)を決定して、本編は目的達成のため、互いにコンフリクトを繰り広げる展開となります。全てオープン情報で、NPCの目的はPCの目的を困難で、入り組んだものにするよう仕向けられます。PCはどのような目的でも設定できます。たとえ不可能と思われるものであっても、この物語の世界に起こりえないことは無いのです。
 アラビア風の退廃の香り漂う都に、ヴェールを纏った何者をも魅了せずにはおれない少女が現れるところからスタート。やがて、嵐の女王と対立する星明かりの神々を崇める者たちの企みが実を結び、暴君の妻は白銀の瞳と月光を思わせる柔らかな黄金の髪を持つ、星明かりの公子を産み落とすのでありました。麻薬に溺れ世界全てを焼き払う妄執に憑かれた狂える暴君は、自らの子ならぬ公子にその狂気の願いを託すのです。隣国の王子は想い人の心を溶かさんと、嵐の女教主は己の仕える女神の宿敵を討ち滅ぼそうと、星々で編み上げられた弓を奪い、共に星の子に対峙するのでありました。
 まあ、そんな流れになりました。アドリブが、フルとはいいがたいものの7割ほどのコンディションで回転。喋りまくりでありました。
 このゲーム、優位な状況にあっても常に安心はできないダイスの振り方をするのと、完全に敗れて負傷を被ることのリスクが尋常じゃなく大きいため、必定ネゴシエーションでの調整が行われることになります。プレイヤーはほぼ全ての材料を手にした上で、勝利条件のすり合わせを行い、物語を構築していくのです。
 設定とキャラ作成に二時間、本編は2時間50分でした。情報がオープンなだけに、セッションはかなりスピーディになります。
 GM裁量とプレイヤー権限が広範なため、バランスのとれたマルチゲーム的展開にはなりませんが、独自の緊張感と、意外な物語進行は、個人的好みに合っています。こうなったらPoison'dもやるしかないね。


・3部
 主にダベリ。
 一回生にRPGのどこが一番楽しいと思うのか聞いていたりしました。
 個人的には、プレイヤーとしてもGMとしても、プレイヤーあるいはPCの感情を引き出せたときが一番面白いと考えております。ゲームのスタイルによって引き出せる感情のタイプは様々ですが、プレイヤーの自制を一瞬でも失わせることができれば最高です。
 そんなこんなをぐだぐだ。
 そして始発に乗って帰宅いたしました。