断片の物置、跡地

記憶の断片が散乱するがらくた置き場

8/7の覚え書き

 久方ぶりに遊びに来られたUさんを歓待するかのような、OBのFさんキーパーによるクトゥルフセッションに参加。
 キャラ作成開始が日曜22時。
 翌朝に仕事あるプレイヤーが2人(含む自分)。
 情報量が多くプレイヤーの推理も重要なファクターとされるシナリオです、との事前説明あり。前回同じシナリオを遊んだ時は、キャラメイク2時間に本編8時間かかったそうで、翌日のことを考えて心中戦々恐々としていたのは内緒。


 シナリオタイトルは『魔犬』。
 現代日本を舞台に、孤児院出身の文学部大学生、独断専行型の刑事(主にPCとして自由に動く理由付け設定)、精神科の教授、事件記者の4PC(今回は作成過程で設定の一部入れ替えなどの調整が行われた)が、突然行方をくらました学生PCの恋人を探すという内容。
 『塗仏の宴』インスパイア(内容は全く違う)とのことで、オープニングで目にした画図百鬼夜行の塗仏図を発端に連なるイメージに関係した事件や情報が次々に姿を現し、やがてそれが一枚の絵を形成していく。そんな感じのシナリオでした。
 市販のクトゥルフ・シナリオをも凌駕する量の資料とハンドアウトに溢れた力作で、まず間違いなく再利用があるので、中身についてはばっさり割愛。


 キャラメイク段階でクトゥルフ2010のチャートに従い年収を振ったところ、刑事のプレイヤーが17をロール。年収3000万円の富豪刑事が誕生したのでありました。いずれも一癖あるプレイヤー揃いだったため、彼以外のPCもかなり濃いめの構成に。
 前回の面子と比べると、プレイヤー間の共通認識形成が迅速だったらしく、5時間半ぐらいでセッションは終了。PCたちの動機が明瞭で、学生PCに迷いが生じることがなかったのも大きかったやもしれません。さすがに魔導書の回し読みはホラーものの風情を損なうから少し控えろよ、と自分のPCにもトライさせつつ後ろめたいものを感じましたが。
 情報の連ね方、クトゥルフ神話と現実の考古学・民俗学との絡ませ方、資料・ハンドアウトの充実ぶりは見事のひと言に尽きました。テーマも熟考した上で、話の構造を作るという徹底した作り込みには脱帽するのみです。かっちり組まれたクトゥルフ神話TRPGは久々だったので、満足感もひとしおでした。


 楽しみの代償として、翌日一日地獄を見たのは言うまでもありません。暑い、だるい、眠い・・・。