断片の物置、跡地

記憶の断片が散乱するがらくた置き場

Indie RPG Award

 今更ですが、Indie RPG Award 2009の結果が出てました。
Welcome to the 2009 Indie RPG Awards!


 Indie Game of the Yearは、ラインアップを見て予想困難との感触でしたが、実際かなり票が割れているように見えます。混戦を制したのはKagematsu。日本の戦国時代を題材とし、男手のいない村を守るために侍をつなぎ止めておくべく奮戦する女性たち、を中心にしたストーリー・ゲームのようです。
 PDF販売されていないことと、日本が題材のものは避ける傾向にあるため、内容はドラフト・テキストしか存じません。ただ、装丁はとても美しいと思います。


 Indie Supplement of the YearのThe Day After Ragnarokは、トンデモ設定が強烈な印象を残す、ポスト・アポカリプス設定。第二次大戦の終わり頃に、北欧神話のラグナロクが発生して、世界に神話存在やミュータント怪物が溢れるようになった後の、1948年が舞台です。Savage World用とHero System用の2種が販売されています。


 Best Free GameとBest Productionの二冠を成し遂げたのは、Lady Blackbird: Adventures in the Wild Blue Yonder。うちでも何度か紹介したり、勝手にテキトー訳テキストを作ったりしておりますので、妙に嬉しいです。プレイヤー任せでストーリーを作っていくタイプのRPGを遊んだことがない方にこそ、お勧めかなと思いますよ。


 Most Innovative GameはA Penny for My Thoughtsに輝いたものの、これまた圧勝という票の分配ではありません。これまた、迷ったけど購入していないため、コメントしにくいですね。僕はテーマがシステムによって絞られすぎているRPGの購入を、避ける傾向があるのかもしれません。


 全体的に粒ぞろいだったとも、際だった作品がなかったとも言えますが、遊ぶテーマが絞り込まれたRPGがやや優勢だった印象です。好みのDiasporaやS7Sが、意外に伸びなかったがゆえの偏見かもしれませんが。
 来年度の受賞対象である2010年発売のシステムの中だと、7月までの時点ではApocalypse Worldが色んな面で際だっている感じです。しかし、まだ5ヶ月ありますし、拮抗するような傑作が登場することに期待したいところです。