断片の物置、跡地

記憶の断片が散乱するがらくた置き場

5/21の覚え書き

 今週は珍しいシステム2本に、プレイヤーとして参加する機会に恵まれました。

1部

 2回KさんGMによるパラサイト・ブラッドのキャンペーン、第一回。
 高校野球の練習試合にて、参加あるいは見学していたPCたちの目の前に現れるヴィシャス。マイトとして覚醒したPCたちはDUSTに誘われ、悪魔憑きとして戦いに身を投じることになる。他都市で捕獲し損ねた悪魔憑きの動物が入り込んだ件を調査していたPCたちは、身近な人々がその魔手に絡め取られていたことに気がつくのであった・・・。


 と、書き出すと正統派ヒーローものっぽいですが、内実はかなりのドタバタコメディ。
 キャラクター作成時のプレイヤーによる追加設定で珍味ましましになった街が、遊園地のように目前で展開します。
 今回は様子見ということもあってか、PC関係者の野球3兄弟とその家族にフォーカスした作り。一部GMによるボケ倒しショーといった趣で、ツッコミが間に合わない感もあり。
 河原の決闘とか、長男の名前は零郎とか、シュールな方向性すら感じます。


 新人さんに話す機会を持ってもらう工夫として、サイコロ・フィクション的なイベントチャートを準備して来られたり、GMがかなり意欲的なのは好感度高いです。
 失敗を恐れずにこういった試みをがんがん投入しちゃっていいと思います。若い回生だからこそ冒険も、その結果から吸収できることも多いはずなので。今回はそれなりに手慣れたプレイヤーも入ってサポートしてますし、多少の失敗なら補ってもらえるでしょう。
 RPGの技術どうこう以前に、楽しんでもらおうとする姿勢は、プレイヤーとしても応援したくなります。


 あえて注文をつけるなら、プレイヤーが6人ということもあり、分散行動時の待ち時間が課題かもしれません。
 あと、僕もしゃべくってしまうプレイヤーなのでおこがましい限りなのですが、脱線し続けるPCの行動や会話は、ざっくり切っちゃっていいですよ。

2部

 OBのTさんによる霊障都市捜査ファイル
 かつての葵祭に関係した女性二人が殺される事件。
 短時間枠でかつボードゲーム的な遊び方だという説明でしたが・・・。


 事件や犯人、重要参考人などが事前準備されているにも関わらず、それぞれのディテールがまるで提示されなかったのは疑問符がつきました。(元の遊び方にもあるように)即興でいいので、刑事ドラマ的なテクスチャーを被せる演出や手掛かりをGMが提示しなければ、プレイヤーの側も盛り上がりにくいです。
 また、GM側の熱意や思考は、セッションを共にしたプレイヤーに伝わります。
 拙くても楽しい時間を共に過ごそうとするための努力が示されれば、プレイヤーは協力してくれるはずです。特に短時間枠なのですからいっそう。
 今回は何故そうならなかったのか、重要参考人発見時に何故(無意味に潜在力を払ってでも)全PCが駆けつけて会話に参加したのか、GM氏にはご一考いただければ幸いです。
 生意気な言いぐさで申し訳ない限りですが、自分にも譲れない一線はあるのです。


 ルールブックを読んだわけではありませんが、今回のGM手法を見る限り、システムは少しちぐはぐな感あり。ただ、事件名と概要一覧などのこだわりはさすがと感嘆いたしました。

3部

 OBのH将軍によるマルス 2nd
 ファンタジー世界の国主とその側近となって、国を発展させていくスタイルのRPGです。
 近いうちに公式例会でうつ可能性があるので、システムのテストプレイという触れ込みでした。


 セッションは判断を迫るイベントと戦闘が交互する構成で進行します。
 2部構成で、前編は、滅ぼした先代王家の墳墓を略奪して国庫を潤わせるのか、先代王家の幼い兄妹をどう処遇するのか、墳墓にて吸血鬼そしてアンデッドとの死闘、など。
 後編はその15年後を舞台に、北方開拓、夢に導かれた統一王の武具探索、地下に眠る巨竜との戦い、という流れ。
 後編に入る前に寿命チェックを行ったところ、PC5人中3人が死亡するという惨劇が発生したのは大受けでした。


 概要だけだと古風ですらあるエピック・ファンタジーなのですが、国の成長や戦闘のランダム要素の強さと、時間帯(日付を跨いでのスタート)からくるテンションにより、プレイの雰囲気は真面目とはほど遠く。
 ランダムでPCが死亡したり、時には自国が滅んだりするので、お祭り騒ぎ的な空気がプレイヤー間に蔓延し、劇的な歴史を形作るファンタジーといった要素が影に隠れてしまう印象でした。
 PCたちの国が2セッション終わった後には、「魔導機械都市国家」へと大発展を遂げましたよ!

その後

 ダメリング。
 主にキャンペーン関係の話。