GM描写の私的メモ
自分が上手なGMであるかと問われれば、自信が持てません。
しかし、サークルにおいて中の上ぐらいには描写力があるGMだと認識されているようです。
なので日頃GMする際、注意しているポイントを箇条書きにしてみます。何かの参考になれば幸いです。
なお、ほとんどは師匠をはじめとする先達の受け売りに過ぎません。
奨励される事柄
- 俯瞰的な視野を語るのではなく、PC目線に寄り添う
- 外観、色彩、容姿などの異物に重きを置き、印象を焼き付ける
- 時にはPCの行動を引き出すべく、欠落部分を強調する
- 特定のPCを相手にするときは、プレイヤーに対して直接「あなたは〜」と呼びかける
- 可能な限り簡素な話言葉を用いるよう心がける
- 言葉で足りない分は、少々大仰な擬音やジェスチャーで補う
- 言い間違えても雰囲気で押し切るか、すぐに言い直す大胆さで臨む
- 描写している事柄にPCを巻き込むことを心に留める
自分の場合は、脳内の情景をPCの位置から眺め、それを読み上げていくという描写方法を取っています。なので、固定された描写を事前に用意することはほとんどありません。シナリオ作成時に準備するのは、PCを取り巻く状況や、発生するであろうシチュエーションが内包する、特徴的な諸々の要素です。これらを十分に熟成できていれば、描写に困ることや、PCがどこへ歩もうとも見失うことはまず無くなります。
逆に、頭の中に情景構築ができていなければ、引き出しから急いで取り出したちぐはぐな要素を散りばめることでごまかそうとするため、プレイヤーに訴えかけるものが少ない、陳腐な言葉の羅列に堕することが少なくありません。注意して見れば、最初の描写でシナリオの作り込み度合いがバレるかも。
シナリオを作っている時間で脳内のイメージ構築も行うためか、時間をおいての再利用はうまく機能しないことが多いですね。
避けるべき事柄
- 本筋と無関係の瑣末で退屈な箇所を念入りに描写する
- PCに特定の感情や方向性を強要する(例えば「背中にそっと手を添える彼女のことを、愛おしく感じました」など)
- 同様に、PCを1つの行動しか取れない袋小路に追い込む描写
- 適切であっても、セッションの雰囲気にそぐわない表現(例えば、シビアな大航海時代もので「ドラえもんの空気砲をくらったかのように、ぽぽーんと吹き飛ばされる」と口にする、あるいはコミカルなファンタジーもので「その一撃を頸部に受けた山賊はくずおれる。溢れ出す鮮やかな血液と対照的に、顔からは生気が抜け落ち、呼吸のたびに傷口が壊れた笛のような音を奏でる」と語るなど)
- 参加者の一人があからさまに敬遠している描写を繰り返す
TPOに沿った描写ができない病は、時々顔を覗かせます。注意せんと・・・。