断片の物置、跡地

記憶の断片が散乱するがらくた置き場

1/22の覚え書き

 今週はShadow, Sword & Spellの簡易プレイレポのみです。日曜に私用ありまして、2部は出席せずに帰宅。
 次はどのシステムを遊んでみようかな・・・。

1部

 自分がGMでShadow, Sword & Spell: Basic
 シナリオは、付属のIt's in the wineを使用。ほんの少しだけアレンジを加えました。
 データバランスが想定できなかったので、自作シナリオは避けました。大体の概要は思いついているので次回以降に(ひょっとすると別のシステムで)遊ぶ予定です。


 プレイヤーは3人。
 サマリーはA4サイズを12枚と少し長め。
 ルール説明は−特に量が多いと−だれがちですが、S,S&Sで用いられる12°は全体の見通しがいいことと、ツッコミどころが多かったのが幸いして、比較的スムーズに進んだと思います。サマリーを作った際の疑問点を小咄的に繋いだのが、功を為したのかもしれません。
 アイテム表に「木槌」「腰帯」「ベルトポーチ」の類は記載されているのに、旅人たる冒険者と縁深い「乗用馬」や「保存食」がないとか、部位狙い表はあっても「頭部を狙うのが無意味」だったり、武器の差別が凄まじかったり・・・サマリー作成時にも気がついていたけど、細かいツッコミどころが多すぎたがゆえに。


 バランスが掴めていないため、何度か「全滅しても許してね」と口にしたところ、得意分野を分担する特化キャラ3名という作りになりました。かなりのガチンコ組みで、特に蛮人の戦闘系キャラが突き抜けて強烈。2d12の下方ロールゲームで、技能テストの判定に用いる数値が、近接戦闘25、防御27に到達しておりました。
 これらの値はBasicルールの成長限界とさほど変わらず、初期作成であっさり到達できるのが恐ろしいところ。PCは「駆け出し冒険者」セッティングなのに、英雄クラスであります。単発向けである反面、どこまで徹底したキャラクター作成をされるのか読めない難しさを感じます。
 PCは「戦闘マシーンの蛮人」「メルニボネに似た都市出身の知性派錬金術師」「インスマス面の小狡い盗賊」という組み合わせ。


 セッションはワイン販売者ギルドの依頼を受けたPCたちが、二年間ワイン出荷の停止している地域の調査に赴く、というもの。付属シナリオなので念のためネタバレはしません。
 で、このシナリオ古風な香りがあちこちに。ミスリードの辻褄合わせためにGM以外知るよしもない背景情報が書き連ねてあったり、設定上使用する機会が皆無と思われるNPC設定が付いていたり、PCのモチベーションをほとんど考慮していなかったり。なので少しだけいじりましたが、情報伝達が錯綜した結果、ほぼシナリオの記載通りに進むという珍しい現象が発生。
 悪人どもは残らず蛮人の剣の錆びにされ、PCたちは報酬の一部で寂れたワイン畑を買い取るという先行投資に成功。ほくほくしてご帰還なされました。
 NPCが弱すぎたってのもあるけど、8人がかりで襲いかかっても、蛮人に傷一つ負わすことができなかったのはGMとしてショック。先週の差し替え(バージョン2)で変更された、複数回行動ルールは制限を加えた方がええでしょう。


 総評としては、荒削りな面が目立ちました。
 これは決してネガティブな評価ではありません。荒さや意図的なバランス調整の放棄が、今風の作り込まれたゲームにはない魅力を生み出しているからです。
 技能の量は多い(魔法などを除いても40種類)割りに、特化が容易なこともあってできることが所々被っており、PC3人であったも大抵のことはこなせてしまいます。
 先に述べたようにPCの強さは尋常ではありませんが、技能による底上げが不可能な毒や病気あるいは恐怖への耐性が低く(2d12で1-12レンジの能力以下を振る必要がある)、危機に陥れることは難しくありません。
 アンバランスさをプレイヤーの楽しみに直結できれば、楽しいセッションが遊べるのではないかと予想。
 とりあえず、3月発売予定のExpartルールは購入決定するぐらいには楽しめました。


 あとGMをしていて、自分がプレイヤーに判定させる時の手法が、かなり変容していると感じました。「技能を使わせて行動解決し、シナリオを前進させる」ことよりも「どういった手段を用いるか、それがもたらす影響はなにか」に興味が寄りすぎているのです。コンフリクト解決を用いるシステムを使ってきた後遺症かも。
 ともあれ参加者のみなさま、お疲れ様でありました。