来週のルール・サマリー準備開始
来週GM予定が入っているので、Shadow, Sword & Spell: Basicを用意しはじめております。
S,S&Sは1930年代から60年代にかけて一世を風靡したパルプ・ファンタジーの再現を目指したシステムであり、特にフリッツ・ライバーの『ファファード&グレイ・マウザー』に強いインスパイアを受けているようです。
ルール自体は2d12で能力+技能±状況修正を振れば成功、という単純なもの。うちのダイス袋で長らく眠りについていた十二面体が漸く陽の目をみます。戦闘も簡便かつデッドリーであり、オールド・スクールの影響が随所にみられるといえましょう。
目につく特徴としては、FateのAspectを簡略化して取り込んだと思わしき、キャラクターの来歴や個性に関わる性質を自由に設定できる「フック」というルールがあげられます。
FateがAspectを軸にプレイヤー間のすり合わせを重視するのに対して、こちらはざっくりばっさりな軽量ルールの上に載っけているため、イメージがずいぶん違うのが面白いかも。
あと、NPCをPCの意図する方向に向ける際、交渉関係の技能を使って、戦闘のように相手の「決断(対人関係におけるHPみたいなもの)」を削る処理がなかなかユニーク。
NPCとの関係は5つの段階が設定されており、協力してもらうためには幾度かの交渉を通じて、相手の態度を改善する必要があるのです。
あ、正気度もあるよ!
今回投入予定のBasicはその名が示すように、これから名を売ろうとする駆け出し冒険者たちを扱います。
悪党どもよりあくどい方法で出し抜き、隠された宝をせしめ、あるいは女のために損得抜きで剣を振るう。評判を積み重ね、いつしか英雄と呼ばれるにふさわしい存在になる日が来ることでしょう。
そして、3月発売予定のExpertでは「その後」が扱われる予定です。
今や英雄となったPCたちは、軍を率いているかもしれません。宗教の教主として崇められているかもしれないし、王を目指して邁進しているかもしれません。あるいはもっとも危険な世界の宝や知識に舌なめずりをしているかもしれません。
特に一軍の将として兵を率いる、あるいは自らの領土運営を、ルールとして提示しているRPGはさほど多くないので、密かに期待大だったりします。