断片の物置、跡地

記憶の断片が散乱するがらくた置き場

4/29の覚え書き

 順番が逆になりましたが、こちらは29日にReaching Moonさんのところへ遊びに行った時のレポ。
 ようやくFiascoをプレイできました。
 鮎方さん(id:Ayukata)が楽しいプレイ・レポをあげられているので、うちはちょっとプレイヤー視点中心で見ていきます。

経緯

 鮎方さんがTRPGボードゲームスペースReaching Moonを参拝されると聞き、便乗。
 しかし、前日前々日の二日間は熱でろくに作業できず。シナリオを準備したり、新奇な海外インディものを遊べる形(サマリーなどの準備の意)にして持って行けるだけの余力なしでした。
 店長さんの嗜好を鑑みて、うちが通常使っているタイプのシステムは避けることにしたところ、再利用もままならず。
 そんなわけで書類ディレクトリを漁ったところ、去年の12月にやっつけで作成したFiascoのサマリーとプレイセットを発掘。
 Origins Awardsノミネート記念ということで、持っていくことにしました。


 といっても、当日の早朝に起床後、サマリーを軽く手直しするのが精一杯であり、記憶頼りの運用に不安が溢れんばかりでありました。

セットアップ

 使用したプレイセットはDragon Slayers
 伝統的なファンタジーRPGな世界で、ドラゴン討伐に失敗した冒険者たちが善後策を練り、状況を更に悪化させていくセットです。
 面白げなセットは他にも溢れているのですが、プレイヤーのコンセンサスが一番取りやすいと判断しました。


 プレイヤーは4人。
 鮎方さん、店長さん、店員さん、僕(ふぇる)です。
 早速16個の6面体ダイスが振られ、セットアップを選択していきます。やたら4の出目が多く、選択時の駆け引きのようなものは発生せず。みんな比較的に、自分のやりたいこと、よりトラブルを招きそうなこと、を優先的に選択していた感触でした。
 既にキャラクター名で記載されておりますが、決定したキャラクター間の関係は次の通り。
 マルセル(鮎方さん)、アレックス(店長さん)、グリード(店員さん)、ロメルト(ふぇる)となっております。

 店員さんが意欲的に邪悪なネクロマンサー路線を推進されたのと、鮎方さん店長さんラインが野望という軸を持っていたこともあり、自分は中立から開始することにしました。
 店員さんとの関係は共に、相手の死霊術師主導と解釈して、「アンデッドとして蘇らされ、ネクロマンサーの目的成就に無理矢理付き合わされている。ただの死体に戻されたくないために。」という方向で構築。反対に店長さんとの関係は、相手をリーダー、自分をリーダーの信奉者と位置づけました。
 店長さんと共有している魔法のポケットについては、向こうがあまり踏み込んでいなかったので、「アンデッド化したことで霊的な知覚や魔法的な物品にアクセスする能力を得ている。そのため、ドラゴンのお宝からかすめ取った異次元バッグを扱えるのは今のところ自分だけ。リーダーのために使うと誓っている。」とかそんな感じの設定。


 それらをまとめて「グリードにアンデッドとして蘇らされたケチな盗賊。仕方なく死霊術師に従っているが、本心はリーダーであるアレックスを慕っている。」というキャラクターに。予想外に他キャラクターのモラルが飛んでいたので、開始後はパーティの良心的な位置をしめることになりました。
 他のキャラクターについては、鮎方さんの記事をご覧くださいまし。

第一幕

 物語は十字路から始まる。
 未来を決する岐路、人と人との出会いを生み出す交差、そして死の香を漂わせる処刑場。十字路はいくつもの顔を持つ。
 いま、四人の旅人が身を置くのは小村の外れにある道の交わり。
 彼らは進退窮まっていた。自らの分不相応な野心と、打ち砕かれた望みに折り合いをつけることができず。
 前にこの十字路を通過したときは、これに倍する仲間がいた。村人からの歓声が背を押し、道の交わりを通る際に、躊躇することも立ち止まることもなかった。瞳に映るは目前の黒く切り立った火山のみ。そこに住まう巨竜と、傍らの宝物を思い描くだけで心が弾んだ。
 彼らの目を覚まさせたのは、耳をつんざく竜の咆吼、爪に引き裂かれた戦士の首筋から飛び散る鮮血、火炎に焼き尽くされた魔術師の異臭。なんとか遁走できたこの四人が、辛うじて持ち帰れたのは自らの命のみ。村で待ち受けるだろう、人々の失望の声が彼らの心に重しをつけ、足取りを更に鈍らせていた。
 十字路の中心で、自然と皆の歩みが止まった。
 煤と誇りと汗にまみれた顔を互いに見合わせ・・・しばしの沈黙が場を支配する。
 一人が唇の乾きを舌で拭うと、こう口にした。
 「なあ、考えがあるんだが」

 Fiascoのゲームは、プレイヤーが担当するキャラクターに、スポットライトの当たるシーンを回していくことで進行します。手番が回ってきた時点で、プレイヤーは「シーンを構築」するか「結果を選択」するかを選びます。選ばなかった方は、他の参加プレイヤーの手に委ねられるわけですね。
 各シーンは、そのキャラクターが直面するコンフリクトへと集約し、成否(あるいはもっと曖昧にポジティブかネガティブな成り行き)が決定された時点で終わります。結果の選択は非常にシンプルでして。プレイヤーたちの中心には、プレイヤー数に倍する白ダイスと、それと同数の黒ダイスが並べられています。シーンの終わりに結果を選択する権限を持つ側が、白ダイスを選べばポジティブな成り行き、黒ダイスを選べばネガティブな成り行きが訪れるのです。
 第一幕において、このダイスはシーン・プレイヤーが好きなプレイヤー(自分も含む)に手渡すことができます。
 こうやってプレイヤーはダイスを蓄積していくわけです。集めたダイスの色は、どちらかに偏っているほうが幸福な結末を迎えられる可能性が高くなります。


・一巡目
 マルセル:村長を誘拐してアンデッド化、自分たちがドラゴン退治を成し遂げたと証言させようと試みる計画発動。ロメルトが家族を抑えている間に、マルセルは村長を拐かすことに成功。白ダイス→自分
 グリード:アンデッド化の儀式。懇願の表情を浮かべる村長の胸をマルセルがひと突きして殺し、アンデッド化は無事成功。白ダイス→自分
 ロメルト:村人の前で演説する際の腹話術。肺に傷を負った村長アンデッドは大声で喋れず、苦肉の策。が、演説途中で村長の首があらぬ方向に曲がり、不信感を抱かせる結果に。黒ダイス→自分
 アレックス:怒り狂う暴徒と化した村人を説き伏せようとする。曰く、竜の配下に攫われた村長を助け出したが、竜の影響を受けておかしくなったのだと。ロメルトも四次元バッグから竜の鱗を取りだして補強するも、明確な証拠の欠如と村長の様子が異様であることから信頼を得ることはできず。アレックスはとっつかまり、仲間はその隙に逃げ出す。黒ダイス→自分


 一週目は周りにあわせつつ、トラブルの種まきすることに専念しました。


・二巡目
 マルセル:国の役人に変装。グリードの召喚した死霊の群れを配下に見せかけ、馬車で村に乗り付ける。そして、アレックスの疑惑を村人から聞き、裁くのは自分たちの仕事だと言いくるめることに成功。竜を退治したというなら、外に置いてきた証拠の「首」を示して欲しい、という村人の要望に応える形でいったん外に出る。白ダイス→自分
 グリード:この地にある王家の別荘では、ワニという珍しい生物が飼育されているという。グリードはかつての冒険仲間の死霊を憑依させることで、ワニを別荘の外まで誘い出し、皆で首をはねる。先の四次元バックに入っていた大量の竜の鱗や、髭に偽装させた木の枝を使い、即席竜の首ができあがり。村人たちはまんまと騙され、祝宴を開きPCたちをもてなす。白ダイス→自分
 ロメルト:ロメルトは、皆の行き当たりばったりな行動と、非道な所行にもはやついていけなくなった。そこで村の神殿(光の神を崇めている系列とした)へ向かい、事情を説明。アンデッド化された自分を、神の力で「復活」させてくれるよう懇願する。仲間たちについては、都で国王に竜の首を披露する際、鱗を剥がして真相を明らかにすればいいと、神官たちに言い含めた。白ダイス→アレックス
 アレックス:早速、神官たちによる調査が始まる。村長に聖印を近づけ、アンデッドであることを確認する。アレックスはなおも抗弁するが、神官たちの疑念は深まるばかり。だが、追求の場は既に用意されている。彼らは、神殿一の戦士(女祭のヴァリア)を呼び出すと「祭りの余興」として、村人の面前でアレックスと武を競わせる。「女に向ける剣はない」と言い繕い、自ら剣を投げ捨てたアレックスだったが、腕の差は歴然であった。「あの程度で本当に竜を打ち倒したのか?」村人たちの不信は募り、アレックスは恥をかく。黒ダイス→自分


 二週目のハイライトは、グリードの手番でした。
 ここでプレイヤーたちは話し合います。四次元バッグに竜の鱗はあるので、巨大な生物の首があれば、偽装した竜の首が作り出せるのではなかろうかと。しかし、いずれにせよ該当モンスターを殺しに行く必要が出てきます。ワイバーンや巨大トロールなどの案が上がるのですが、「そもそも、それを殺す力量があるならこんな苦労は・・・」と負け犬根性が染みついたキャラクターたちにはヒットせず。が、ここで「この地の別荘で鰐を飼っている貴族がいたりして」という名案がグリードのプレイヤーである店員さんからよせられます。すかさず「貴族じゃなくて、王家にしましょう」と提案(アレックスとマルセルの関係からいずれはそこに繋がると推測したので)して、シーンが作られました。
 なお、ロメルトの裏切りは、安定傾向に波瀾をもたらすべく行いました。関係から考えると、アレックスに頼る方向性でもよかったのですが、そうなるとグリードが一人孤立してしまうため、皆を売り渡すことにした次第。「まー、この連中じゃ仕方ないよね〜」とプレイヤーのコンセンサスは取れているのがみそかと。
 第一章でダイスを他人に押しつけられるのに、それまでみんなが懐に入れる選択を行っていたので、アレックスの妨害(&白ダイスを減少させることで残りの二人にもプレッシャーをかける)に出てみましたが、遅きに失した感あり。第二章は他者のダイスに直接介入できないので、もっと積極性を示した方がよかったかもしれません。

傾ぎ(ティルト)

 中央のダイスが半分になったところで、第一幕は終了。
 参加者は全員、手持ちのダイスを振り、それぞれの色を合計します。高い色の合計値から、低い色の合計値を引き、多かった方の色と数値を宣言。
 それぞれの色で最も高い数値を出した二人が、状況に変化をもたらすティルト・テーブルの選択権を得ます。もっとも選べる数値は、最初の関係決定の時同様、中央に残っているダイスの出目(この時に全て振り直す)次第。
 さて、結果は?

 マルセルとグリードの『貴様は我が父を殺した』がひっくり返り、「実は親子だった」ことが明らかに。
 そして、所詮アンデッドであるロメルトは神殿の信を得るには至らず、必死の訴えをするも要注意人物として身柄を抑えられてしまうのでありました。哀れ。
 こうして一行は、偽の竜の首を手土産に、一路都へ。

第二幕

 第一幕と基本的には同じやり方で進めます。
 ただし、第二幕において得たダイスは、必ず自分の手元に置かねばなりません。


・一巡目
 マルセル:たとえ実の父であろうとも、邪悪なる死霊術師を許すわけもなく。ロメルトの見張りとして同行する神官たちに、グリードこそが真の死霊術師であると訴える。結果は他プレイヤーに委ねられていたので、グリードのプレイヤーは必至に黒プッシュするが、残り二人は「より面白い」展開を望んで白ダイスを選択。白ダイス→自分
 グリード:光の神官どもがネクロマンサーに輝ける剣を差し向ける。「邪悪な死霊術師ではない」と強弁するも、事ここに至っては聞き届けられるわけがなく。グリードは取り囲んでいる人々の「死」に関わる記憶を幻影として呼び覚まし、錯乱している隙に逃げ出すのであった。白ダイス→自分
 ロメルト:グリードに手が及んだ以上、次は自分。いずれにせよアンデッドたるこの身が光の神殿に受け入れられる望みはない。そう悟ったロメルトは拘禁の身から脱出を試みる。彼だけが使いこなせる四次元バッグに這い込み、出口を探そうとしたのだ。しかし、甘かった。バッグの中に広がる空間は様々な物品が散乱する一種の宇宙であり、定命のものが身を置く場ではなかったのだ。肉体ばかりでなく精神も引き裂かれ、彼は絶叫する。黒ダイス→自分
 アレックス:旅人はばらけ、残るはただ二人。王都にたどり着いた彼らは、夫婦の契りを結ぶことを願っていた姫君の前で、国王に竜の首を献上する。だが、神官がそれを遮り、偽装のために張られた鱗を手で剥がし、首が国王と姫君が別荘でかわいがっていたワニであることを明らかにする。こうして、マルセル、アレックスの両名も地下の獄に繋がれることとなった。黒ダイス→自分


 終了時の白ダイスは残り1個。大荒れの予感。


・二巡目
 マルセル:拷問官によって一人連れ出されるマルセル。七つの拷問具を提示した後、義兄弟であるアレックスを売り渡す証言をすれば罪には問わないと、拷問官は優しげに微笑む。だが、両手の爪を剥がされたマルセルが吐いたのは、全て自らが仕組んだという嘘。あくまでアレックスとの兄弟愛を貫いたのであった。そして磔の刑に処される。白ダイス→自分
 グリード:都に潜入したグリードは、カタコンベに潜り、仲間である死霊術師たちを頼る。この機に乗じて、カタコンベの骨を束ねた巨大スケルトンを錬成しようとしたのだ。しかし、儀式は首尾よく運ばず、骨の巨人は都で大暴れを始める。黒ダイス→自分
 ロメルト:アンデッドの特異な感覚を有するロベルトは、外に強力な死の気配を感じ取った。巨大スケルトンの発する妖気、踏みつぶされる人々の死が醸し出す道しるべであった。体も魂も砕ける寸前のロメルトは、身の安全を省みる余裕もないまま、その気配へと身を寄せる。魔力の渦を通り抜け、混乱する都に姿を現したとき、四次元バッグの様々な物品が体に融合したロメルトはもはや人としての体を保っていなかった。悲鳴を上げるも、人間とは異なるものと化した声帯が発するのは怪物の咆吼のみ。黒ダイス→自分
 アレックス:外の混乱で警備が手薄になった牢を脱出するアレックス。彼の行く手には二つの道が待ち受けていた。巨大なスケルトンに挑み真の英雄とならんとするか、磔にされ命失われゆく義弟を救うか。アレックスが選んだのは迷うことなく後者。もうろうとした意識で鼻歌を歌うマルセルを十字架から下ろし、王城から逃げ延びる。白ダイス(最後の1つはワイルド扱いなため)→自分


 拷問官NPCは僕の趣味丸出し。自制が切れてあきません。
 マルセルにはちょっと意地悪な選択を突きつけようとしたのですが、回避されました。ちぇっ。
 ロメルトの末路は悲惨だけど、プレイヤーは勝利者のごとく満足な顔をしておりましたよ。起伏と筋道のあるストーリーに身を置くだけで楽しいので。

結末

 ここで全員、手元のダイスを振り、傾ぎ時と同じ処理を取ります。
 今回は他キャラクターと比較するのではなく、結末表の当てはめ、自らの行く末を決定するのです。
 白黒いずれにせよ、高い数値ほどよい結果が得られます。差し引き0だと最悪の結末が訪れます。

マルセル:白4個を振り、白14
グリード:白3個と黒1個を振り、0
ロメルト:黒3個を振り、黒7
アレックス:黒3個と白2個を振り、黒7

 グリードの結果が美味しすぎたので、プレイヤー満場一致で彼のエンディングを最後にするという決定がなされました。
 そんなわけで、結末はロメルトから。


ロメルト:外見が怪物と化し、言葉を喋れぬゆえ人と交わることすらかなわなくなった彼は、森へと姿を消した。森に住まう混沌の化け物が人々の口に上るまでさほど時間を要さず。心までも体と同じく人ならざるものに変容したのだろうか。
アレックス:英雄になり損ねた男に行き場はない。ただ、義弟の幸せを祈りつつアレックスは各地を放浪する。森で暴れる混沌モンスターの噂を耳にし、ふらふらと誘われるように向かったとされるが、それはまた別の物語。
マルセル:父の家があった都の十字路に向かった彼は、そこに埋まっていた恐れ知らずの宝冠を掘り起こす。それこそが巨大スケルトンに立ち向かう武器であった。霊気に守られていたスケルトンも、本体は魔力で無理矢理束ねた骨の集まりに過ぎず。守りを超えたマルセルは骨の巨人を打ち砕くのであった。英雄となった彼は、数年後姫君と結ばれ、念願を果たすのである。
グリード:ほうほうの体で都から逃げ出した彼は、森の奥深くで異形のものとなったロメルトと再会する。既に人でもアンデッドでもなくなったロメルトに、グリードの死霊術は力を発揮せず。ロメルトは憎しみに満ちた目で、四次元バッグにグリードを押し込む。生身には耐え難い苦痛に、心身共に引き裂かれ絶叫するグリードの目前で、入り口は閉じられるのであった。後に残ったのは無限に広がる闇。

この件から一体何を学んだのかね?

 各プレイヤーのイメージがぶれすぎないように、比較的仕切り屋スタンスで臨んだセッションでした。
 FiascoはGMなしのRPGですが、NPC演技も積極的に引き受けるなど、サブGM的な意識が常にありました。
 アイデアや自由な展開の妨げになっていたら申し訳ない限りです。


 Fiascoの特徴である、トラブルがトラブルを呼び、予想不能な(馬鹿げた)展開を即興的に創り出すメカニズムは、うまく機能していた感触をもちました。
 伝統的な流れにあるTRPGとはまるで違う風味なので、受け入れられないのではないかと危惧しておりましたが、結構盛り上がったので一安心。少なくとも僕はかなりの楽しみを得ました。感謝であります。


 実のところ、店長さんとRPGを遊ぶのはかなり久しぶりであり、鮎方さん店員さんとは初めてでした。
 なので、勝利を狙っていくよりはどちらかといえば、キャラクターの行動結果を繋ぎ、演出で楽しんでもらう方に注力しました。ボードゲームにおける自分の基本戦術である「二番手から突出しないようにして、他プレイヤーにトップを叩かせる」姿勢は取っていたものの、さすがに初対面でちょっかい掛け合うのは敷居が高かった感あり。
 黒7と負け負けの結末ではありましたが、エンディングも含めてロメルトの物語がうまく収まったので、個人的には満足感が高く、他プレイヤーとの競争はほとんど意識しませんでした。


 今回の関係要素の中で、最も印象に残ったのはマルセル-ロメルト間の「十字路」でした。
 物語に直接大きな影響は与えてませんが、随所に十字路そのものと、象徴する事象が顔を覗かせ、終わって見直すと雰囲気の基調となっていたと思われます。とても興味深いファクターでありました。
 セッション中の場の空気は加速していくスラップスティック空間そのものであり、プレイ中は認識しなかったのですが(笑)。


 Fiascoの遊び方は、サークルで主流の考えとは乖離が大きいとはいえ、GMの感覚を養うにもいいシステムだと思うんですよね。
 そんなわけで、今後は3部に持ち込み、機会あらばプレイヤーを募る所存です。
 今回参加していただいたお三方に謝意を捧げつつ、このレポを終わらせていただきます。