エルドリッチ・スカイズ
Eldritch Skies
クトゥルフ神話のクリーチャーたちと接触し、そのテクノロジーなどを取り込んだ人類の宇宙開拓時代を描くSF-RPG。
どんな世界であるかは、次の架空年表を観てもらうのが手っ取り早いでしょう。
1928年：FBIがマサチューセッツ州インスマスで、ディープワンとその混血を発見。
1931年：ミスカトニック大学南極調査隊が古きものの都市を発見。
1947年：ミ=ゴの小型鉱石運搬船がニューメキシコのロズウェルに墜落。残骸はアメリカ軍が回収。
1948年：合衆国及び英国政府が限られた量の情報を公開。南極の古のものの都市と、オーストラリアの砂漠にあるイス人の都市の、少数の写真を含む。両国政府はより最近の異星人とのコンタクトを否定。
1949年：大西洋の都市ヰ・ハ・ンスレイから来たディープワンが、国連安全保障理事会と接触を行う。この会合が、1950年の国連安全保障理事会とディープワンたちとの秘密条約へと繋がる。
1956年：国連安全保障理事会は偶然にもイス人のスパイを発見し、イスの偉大なる種族と接触を持つ。
1958年：最初の合衆国火星遠征隊は、超空間ゲートウェイ（hyperspatial gateway）を用いて赤い惑星に滞在する。
1959年：合衆国火星遠征隊が、地球帰還を試みようとして失敗。消滅し死亡したものと思われる。合衆国は、超空間ゲートウェイを宇宙旅行に用いる将来的な計画を取り消す。
1960年：国連安全保障理事会は、国連超常現象保安事務局（OPS）を組織する。神話存在から派生した脅威や問題に対処するためだ。
1966年：合衆国の宇宙飛行士たちが月着陸を成し遂げる。公にされたのは初めて。単原子水素で駆動する高度なロケットを使用。
1967年：超能力の存在がおおやけに認められるが、その潜在力は低く見積もられる。
1969年：合衆国とソビエトの宇宙飛行士たちが、月で共同作業を行い地球に帰還する。帰還には魔術で作り出された超空間ゲートウェイが使用され、このゲートウェイは異星人の遺跡の中で発見されたとの説明が行われた。
1973年：月のイス人遺跡の一部に、最初の恒久的な月面基地が設置される。
1981年：ソビエトの宇宙飛行士が、密かに火星を訪れる。機械で製作された超空間ゲートウェイが使用された。
1982年：合衆国宇宙飛行士が、超空間宇宙船に乗って火星への帰還を果たす。
1984年：合衆国とOPの合同ミッションにより、火星に極秘の長期滞在基地が設置される。その地の異星人遺跡を研究するためだ。
1985年：エウロパの知性存在とのファーストコンタクトは、最初のエウロパ遠征隊の8人中5人が死亡するという結果を残した。神秘的なエウロパ人と行われた超能力による接触に従い、OPSは人類が作り出した全ての船舶に向け、エウロパを立ち入り禁止とする。
1986年：ソビエト連邦が崩壊。政治と経済の紛争が原因。
1987年：大いなる暴露：ソビエト連邦の崩壊後、超能力技術、最近の異星人との接触、超空間技術、高度な宇宙旅行といったものの存在が全て白日の下にさらされる。多くの政府において、国民の信頼を揺さぶる。
1994年：ギルマン-ホーキング超空間ドライブ、別名「ドラゴンフライ・ドライブ」が、人類に星々へと至る自由を与える。
1996年：最初の有人宇宙船（Starship）ダイダロスが、アルファ・ケンタウリを訪れ、無事帰還する。
2002年：最初の太陽系外コロニーがエリダノスに建設される。また、最初の革命的な個人用電子機器モバイル・リンクが提唱される。
2012年：ムーンビーストの侵入者たちが、エリダヌス座イプシロンIIにある採掘ステーションを攻撃して、居住者を殺害し捕らえる。
2015年：ムーンビーストの侵入者がエデンのコロニーを攻撃し、撃退される。
2017年：ガラテアIのテューリア人コロニーがOPSによって発見される。
2021年：国連は人類とムーンビーストが戦争状態にあることを宣言する。ムーンビーストの攻撃がまれであることに加え、人類がムーンビーストのコロニーを一つも発見していないという事実から、この宣言は概して象徴的なものだ。
2028年：ブラジル人の宇宙探検家たちが風変わりな惑星プロディギオを発見。今にも超越しようとしているように見える種が居住している。
同じクトゥルフテーマのSF-RPGとしてはCthulhuTechが有名ですが、それに比べるとEldritch Skiesは軍事要素が薄く、よりスペオペを志向したものとなっている模様です。
ルールは1d10上方ロールの、シンプルなCinematic Unisystemを採用。ただ、ポイント制で利点と欠点を取得していくルールなので、すぐにサマリーを作って遊べるという手軽さはないように思えます。
なお、270ページのルールブックの半分近くは設定パート。
