断片の物置、跡地

記憶の断片が散乱するがらくた置き場

JGC初日、フリー卓Fiascoの簡易レポ

 書かないつもりでしたが、文字にしてもこのレポはたいして問題無さそうだとわかったので、書き出してみます。


 初日は19:30開始予定で、GMレスのストーリーゲーム、Fiascoを募集。
 コーエン兄弟の映画のような物語を、即興的に作って行くゲームです。
 プレイセットが大量に配布されており、様々な背景設定を楽しめるのがポイント。
 幸いなことにプレイヤーは満員御礼の4人が集まりました。
 参加者5人中3人は、コーエン兄弟の映画を視聴した経験あり。


 今回遊んだのは、ペントハウスというプレイセット。
 世界一の大金持ちであるサウジの王子が、大都会のビル屋上に最高級のペントハウスを購入。夜な夜な贅沢三昧のパーティを催します。
 そこに集うのは有名人、才能ある人々、それらのファン、金をせしめようとする人々。誰も気付いてませんが、今宵を境に、全ては変わるのです・・・。


 プレイヤーのお一人が、そのサウジの王子をやりたいとおっしゃったので採用。
 大都会の夜景イメージで印刷していったのがたまたま香港の写真だったことから、どうせなら香港を舞台にしようという流れになります。
 チャートを選択しながら人間関係を作って行ったところ、揃いも揃ってさっさと死んだ方がよさそうな連中ばかりに。それがいいんですが。

サウジの王子(ヤク中のろくでなし、殺人鬼を崇拝)
ボディガード(その殺人鬼、VIP専門のシリアルキラーで今は↓を狙う)
若く成功したモデル(ボディガードの雇い主、母親の遺言書を書き換え始末しようとしている)
モデルの母親(娘のマネージャーで稼ぎの半分を搾取、シングルマザーで現在↓が恋人)
詐欺師(老朽化したクルーザーを王子に高値で売りつけようと苦心惨憺)


 ちなみに僕はモデルの母親を担当。
 調整役に回るつもりだったので、他PCの設定との辻褄合わせに専念した結果、積極的に演じたことがない役どころとなった次第です。
 サウジの王子が瞬発力あるハイテンションなプレイスタイルだったので、どんどん主張してもらって、こちらで細かい調整していくようプレイしました。
 若いモデルPCを初っ端からベッドルームに連れ込もうという展開を提案されるあたり、コンベンションではなかなか真似できないパワフルさで、ゲームを持ってきた身としては大助かりでした。しかも、寝室は殺人鬼の関連物(証拠品を金に任せて強奪してきた)でいっぱい。
 幸いそういったノリを許容する面子だったため、そこからも楽しく波乗りできました。


 王子が堂々とコカインを摂取していたり、詐欺師は気弱でモデルの母親に尻を叩かれていたり、屋上のプールにクルーザーを運ばせたり、王子と殺人鬼がモデルを殺そうと追いかけたり、モデル母親の左腕がチェーンソーでぶった切られたり、それをプールから顔を出した詐欺師が拾ったり、なかなか素晴らしい超展開。
 ラストは、ヘリで無理矢理運んだクルーザーが、プールの縁を破壊。
 高層ビルの屋上から水が降り注ぐ中、母子は和解し、殺人鬼は濁流に呑まれるのでした。
 エンディングでまたひっくり返るのが、ひどいというか、らしいというか。楽しゅうございました。


 ビジュアル面の描写を積極的に提案するようにしたのもあって、それなりに雰囲気を醸し出せたのではないかと思います。
 個人的には、制限の緩いファンタジー世界ゆえにパワーインフレの激しいDragon Slayersよりも、Fiascoらしさがよく出ていたのではないかと考えます。
 コーエン兄弟の映画を見たことある率が高かったのも影響したかもしれませんね。