断片の物置、跡地

記憶の断片が散乱するがらくた置き場

Vicious Crucible-『ヴァーディグリスの谷間』

 シチュエーションと、動的なキャラクターの変化に焦点を絞ったシステム、Vicious Crucible。その第一弾であるVerdigris Valleyのテキトー訳を公開しておきます。詳細の記述がみつからないものの、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスとあるので、たぶん大丈夫だろうと判断。
 内輪で遊ぶためのテキトー訳&レイアウトから、さほど手直しを行っていないため、一部そうとうおかしな日本語になっております。ご容赦ください。誤字、明らかに誤訳と思われる部分はご指摘いただけると嬉しいです。


 『ヴァーディグリスの谷間』は、遊牧民族の住まう琥珀の草原と、低地の王国との境界に位置する谷間を舞台とします。
 谷間を奪還せんと戦闘準備を進める遊牧民族、文明的な王国の砦を死守しようとする人々、そして中間に挟まれた者たち、彼らの行く末を作って行くシステムとなっております。
 キャラクター同士の関係と場所ごとの設定が詳細に決定されているため、いわゆる「箱庭型シナリオ」に近い内容ではないかと思われます。
 PCは6名。全員、設定(他のPC/NPCとの人間関係を含む)とデータが準備されており、ルール説明を終えればすぐに開始できることでしょう。


ダウンロードはこちらから


梱包されているファイルの概要

  • VC_Rules.pdf − Vicious Crucibleの基本ルール&戦闘ルール
  • VC_VV_CS.pdf − プレイヤー・キャラクター6名と、追加アーク
  • VC_VV_GM.pdf − ゲームマスター専用のデータ集
  • VerdigrisValleyMap.pdf − 谷間のマップ


 人間関係と、キャラクターたちの動因は、米国産ドラマのテイストに近いと思われます。
 サークルで一度セッションを行った際は、「遊びやすいとは言えない」という評価でした。ベテランプレイヤーの方々が協力していただいたおかげで、セッションそのものはとても楽しかったのですが、2人の新人さんは判断に迷われている場面が多々見られました。
 嗜好やキャラクターごとの向き不向きがあるため、一概には言えません。少なくとも誰にでも勧められるレディ・ブラックバードほど、間口は広くないというのが、訳出およびGMを経験したものの実感です。
 まずは、GMされる方がPC及びNPCの設定をご笑覧くださいまし。
 国産RPGとはまた違う感性が垣間見えて、なかなか楽しいですよ。


 GMされる場合はまず、状況の変化やNPCを利用してPCを追い込むこと、複数のPCを同じシーンにまとめること、の2点に注力してセッションを展開させてみましょう。
 プレイヤーが自分から動き始めたら、それに乗っかりつつ、上記のポイントは常に心の隅に置いておくのが吉です。


 なお、先日募集が終了したKickstarterプロジェクトも、ギリギリで成立したため、遠からず第二弾が公開されることでしょう。
 シリーズ展開とともに、ルールの追加が行われる形式です。キャラクターシートに枠があるのに、今回使われていない【消耗(Drain)】は、魔法ルールに関係するものと考えられます。
 背景設定やマップだけ流用したり、ルールはさほど重くないため、同じスタイルのシナリオを組むときに使うなど、活用方法は様々。