断片の物置、跡地

記憶の断片が散乱するがらくた置き場

ダンジョン・スクワッド2

Dungeon Squad 2
 Fiascoでインディーズの殻を破った感のあるBully Pulpit Games。
 この2月はFree Game Februaryと称して、小品であるものの十分に遊べるゲームを幾つかアップロードする予定とのことです。
 その第一段として登場したのが、上記のDungeon Squad 2。
 子供のRPG入門にも使いやすい、シンプルなダンジョン探索ものであった最初のDungeon Squadからルールを一新。
 伝統的なRPGの香りを少しは残していた前作とは打って変わり、基本はさらに簡素化。そして、ときには創意工夫を絡めながら、どんどんと行動していくことを奨励したシステムに仕上がっています。


 ルールは1d6を振って、目標値より高ければ成功、低ければ失敗、同値ならなにか特別なことが起こる、というもの。
 ゲームを特徴付けるのはスペシャルの存在。
 これは良いものと悪いものの2種類が複数揃っており、用いる事でボーナスを得たり、特定の状況を作り出します。
 各PCは6つのスペシャルを持っており、全ての使用にチェックが入ることでリセットされて再利用が可能になります。その際に、悪いスペシャルの数を減らす、既存のスペシャルを改善する、入れ替えるなどを行えます。
 つまり、自分のスペシャルをどんどん使っていくことで、成長し、より状況に適したものを取得できるわけです。もちろん悪いスペシャルも使わなければならないため、困った事態も呼び込まれることになるわけですね。
 これがルールの肝です。


 PCは作成時に、英雄と悪漢の2タイプを選びます。前者がいわゆる戦士で、後者が盗賊や魔法使いにあたります。
 英雄は良いスペシャル4、悪いスペシャル2を選択し、悪漢は逆に良いスペシャル2、悪いスペシャル4を選択します。悪漢の方はより酷い目に遭ったり、仲間に妨害を仕掛けたりしなければ成長できないわけです。
 その代わり悪漢は、英雄にはどう足掻いても習得できない魔法などの特殊能力が使えます。こちらは、スペシャルがリセットされる度に、1つずつ増えていく仕様。


 10才ぐらいから遊べる簡便さと、愉快な冒険を彩る仕組みとを融合させたDungeon Squad 2。なかなか感銘を受ける出来映えだと思います。