断片の物置、跡地

記憶の断片が散乱するがらくた置き場

1/7の覚え書き

 他サークルとの交流日でした。

1部

 他サークルGM氏の深淵に参加。
 中原の辺境にて、敵対教団に天誅を加えるべく、周辺の村々を取り込もうとする炎の神を崇める教団。PCたちはその使節団として、村々を説得・脅し・武力制圧などを用いて味方につけようとする。問題は、その村々も各々の小神を祀っていることだったが・・・という導入。
 1つめの運命とキャラクターの目的、大まかな設定は与えられ、2つめの運命はランダム引きから選択する方式でした。
 僕が担当したのは、表向きは俗世に疲れ果て入信したと口にするも、その実教団の中枢に食い込むことで財を得ようとする商人。
 2つめの運命で「亡霊の守護」が付いたため、エモーショナルな要素を付け足し。口八丁のPCは自分がよく演じるタイプなので、ひねりを加えないとパターンに陥りかねないからです。
 貴族令嬢と身分違いの恋に落ちるも、政略結婚を拒んで彼女は自殺。復讐のための財力と武力を手にせんと、教団に入り込んでいる。傍らに身を置く彼女の亡霊と共に。とか、そんな感じ。


 オープニング時には、呪われた運命ゆえに孤独な少年に、亡霊と語らう場面を目撃されるも、正気を踏み外した瞳で優しげに「彼女が見えたなら、それは彼女が友と認めた証。なら僕も君の友だ」などと語らうシーンを演出。踏み外す準備万端調えます。
 が、周囲のPCを見回して愕然。
 狂戦士の呪いを受け教団への愛着は薄めのリーダー女騎士、神意に選ばれ魔剣を手にするも四六時中逃亡を考える伝書使、敵対教団の侵攻で片親をなくすも友殺しの呪いゆえにこちらの教団でも疎まれている少年。
 セッションを進行させるまとめ役どこ〜?
 というわけでオープニングでの演出を記憶から抹消し、内も外も三方丸く収めることに尽力。結果、我らが教団大勝利、うちの商人PCは中枢を担う重役についたのでした。めでたしめでたし。
 足掻いてはみたものの、いつものしゃべくりPCのパターンを踏襲しちゃったね・・・。

2部

 自分がGMでブラッド・クルセイド。
 元々予定には無かったのですが、予定GMに欠員が出まして。念のためシナリオ作成しておいたのが活用された次第です。
 webにあげられていたサンプルもプリントアウトしていってのですが、まったりした雰囲気だったので、キャラ作成を1からやってもらいました。プレイヤーは4人。あまり切らなかったので、キャラクター作成はかなり時間がかかってしまいました。
 僕はサイコロフィクションのGMをするのが初めてだったため、ルール部分はちょくちょく再確認しながらの進行。


 さて、今回準備した吸血鬼は、人間の姿は回避修正2&アイテム2(幸運の守り+興奮剤)に「美影身」&「絶牙」という構成。一戦目は絶牙&死の爪でブラッド削り&部位破壊を狙いつつ感情を溜め、後は回避で粘ってギリギリまでリソースを消耗させるという狙い。
 真の姿(憤怒)は、ダメージ修正5&回避修正2&アイテム2。アビリティは「血の刃」&「硬化」を追加。まずは元気なPCに絶牙&変調コンボを叩き込み危険度を削ぎ、あとは感情の残量と相談しつつ変調をばらまくという戦術を考えてました。
 外見は、機械類を埋め込まれ、手術着を身につけ、その裾からは管が幾本も垂れ下がるというどことなくサイバネっぽい吸血鬼としました。半吸血鬼であり、その特性を医学に活用するための実験に消尽されつくしたところで、他の吸血鬼に見いだされた、とかそういう設定。ともすれば同情しうる悲惨な境遇にしてみました。
 とはいえ、セッションが始まってしまえば、こいつはみんなの幸福を破壊すべく暗躍し、恨みを一心に背負うゲスとなり果てます。吸血鬼の設定がどのようなものであれ、PC間に無駄な軋轢を生むこと無く、吸血鬼退治へと修練する、この辺のルール作りはうまいなあと感心。


 シナリオには笑える要素がほとんど無かったのですが、PC設定とプレイヤーの方向性を考慮し、本編は初っ端からギャグ調を強めに演出。勝ち演出、負け演出ともにコミカルな味付けでテンションを高めるよう心がけました。
 が、そんな和気藹々として雰囲気も一戦目が始まるまで。
 まず2ラウンド連続でPC側にファンブルが発生し、吸血鬼が2度にわたって追加行動の機会を得てしまいます。そのおかげでさっくり保険の激情を確保し、回避されたりもしつつ、順調にPCのブラッドとアイテムを削り取って行きます。
 結局、吸血鬼が倒れたのは6〜7ラウンド目。感情を最後まで使い切り、アイテムの多くを吐き出させ、PCのうち一人は運悪く4つの部位破壊を喰らうという、予想を上回る損耗を与えます。
 PCは輸血パックでブラッドを回復させる余裕もあまりなく、二戦目は流血によりブラッドからの部位破壊も幾度か発生する有様。銀の矢による重傷をわざと受けるも、モラルを削りきられることすらない余裕気味の吸血鬼勝利となりました。
 逃げ出せた狩人は一人だけ。血徒あるいは吸血鬼となり果てた他PCもエンディング演出を行ってもらい、締めました。


 二戦目の刈り取りモードに入った時点で、プレイヤーの目が澱んでいたこともあり、GMとしては失敗した感覚が強め。自分の性格的には、後味悪すぎました。
 仮想的なものに過ぎないにせよ、GM vs プレイヤーの構図を取るタイプのRPGで、GMするのは向いていないのかもしれません・・・。
 追跡フェイズにおける吸血シーンは、1回:妨害失敗で二人の幸福を破壊、1回:妨害が入らず血を吸うのに成功、7回:妨害を受け失敗、というはかばかしくない成果でした。寂しい顛末へと至ったのは、ほとんど戦闘結果に帰せられると思います。
 PC側は、最初は血徒削りを重視しすぎた点、二戦目前に興奮剤の仕入れを失念していた点、あたりがミスと言えるかもしれません。興奮剤のことは開始前に念を押しておいたのですが、2回目の追跡フェイズ時にもう一度指摘すべきだったと反省。演出面に頭が向いてしまい、忘れてました。
 要所要所でプレイヤーのダイス目がはかばかしくなかったのはあるにせよ、そこまで致命的なものではなかったと思います。
 いずれにせよ、参加者のみなさまには土下座する思い。