断片の物置、跡地

記憶の断片が散乱するがらくた置き場

モータル・コイル

Mortal Coil
 IPRの20%引きにひかれて、セッティングいくつかとまとめて購入。
 不可思議な力の絡んだ広範な物語を作っていく、ストーリー・ゲームです。


 GM無しではありませんが、競技ではなく共同作業であることがことさら強調されています。
 セッションあるいはキャンペーン開始時に、参加者で話し合って物語の枠組みを決定する方式。例えば「超常の存在が噛んでいる殺人事件の謎を解くという内容。悪役はこういった連中。」ということを話し合って決めるか、GMが準備して、全員の了承を得ます。
 そこから先のセッションを構築する主体はプレイヤーです。先に合意した枠組みを踏み越えない限りにおいて、プレイヤーには物語の展開と詳細の材料をリソースが許す限り提供する権利があります。誰かが枠組みを破るような要素が投入されたと判断すれば、異議申し立てを行い、修正を要求することができます。たとえ相手がGMであっても、です。ルールブックには調査を行うという枠組みを設定しているのに、初っ端から犯人にたどり着くような調査方法を提案されたので、異議申し立てを行うという例が記載されていました。
 異議申し立ては強力極まりない権限ですが、自分のPCを危険などから守るためだけに行使することは許されません。参加者全員がこういったコンセンサスを築き、キャラクターとプレイヤーの視点分離を許容できるなら、素晴らしいストーリー生成ツールとなることでしょう。


 ルールは複数種類のチップを用いたリソース消費型。
 特定の世界設定は付属しておりませんが、多彩なデザイナーによる6種類のキャンペーン枠が別途販売されています。
 読み込む気になれば、もっと詳しいレビューをあげるかもしれません。