断片の物置、跡地

記憶の断片が散乱するがらくた置き場

11/27の覚え書き

 突如訪れたエンドブレイカー・デー。
 短いでーす。

1部

 ベルファール・キャンペーン第4回。
 次回で終わりなのですが、集約点が全く見えず。各イベントの繋がりがほとんどなく、散漫になっている印象強く。世界を自在に広げられる領域があったにも関わらず、泳げなかった感が、強く反省する限りです。
 今回で、異世界人(人肉食)問題はほぼ解決。剣道部は回避がほぼ不可能なイベントで崩壊いたしました。うちの電波系PCは、電波仲間があっさり見つかってしまい戸惑う一方。
 剣道部部長PCのプレイヤーが心くじけてしまい、どこに着陸するのか全く見えてきません。
 次回最終回。僕らの明日はほんとにどっちだ!

2部

 1回生KさんGMによるエンドブレイカー。
 非公式例会で試しに遊んだプレイヤーから「こまけぇことはいいんだよ、な世界です。詳細にはつっこまないで下さい。わかりませんので。」と前置きされてのスタート。いずれにせよ出版不興の昨今、新書サイズでそこそこの厚さがあるルールブックを500円で出す心意気はすばらしい。
 キャラ作りは、「ルーツ」「ジョブ」「武器」「防具」(「アクセサリー」)の組み合わせを決めるのみという簡単なもの。バリエーションは豊かですが、本質的な差はほとんど付かないため、趣味の組み合わせで選んで問題なさそうな雰囲気。
 技や装備などの名前や効果は決まっていても、詳細はプレイヤー設定に丸投げ。世界観に縛られずにPCを構築したい向きにはよろしいかと。僕は逆に、ふわふわしすぎでイメージが沸かずに苦労する類でした。


 ルールは2d6を振り、2-6の目はそれぞれ表に従った効果をうけるというもの。1の目が出たら、サイコロを1個追加して、先のダイスと一緒に振り足します。1が出続ける限りは無限に振り足せる「運が良ければダイスがいっぱい振れる」ルールであります。今セッションにおいては、プレイヤーが9個まで振り足しを行ったのが最高記録でした。


 システムの特徴はPC。彼らは他者の身に近日中に起こる人生の終焉や衝撃的な出来事(エンディング)を、その
瞳を覗き込むことにより、見て取ることが出来る特殊能力者たちです。同時に、(主に)人々の心に巣くう邪悪な「マスカレイド」という怪物を感知できる存在でもあります。
 んで、基本ラインは、そういった悲劇的な未来を食い止めるべく行動することになります。事件にはマスカレイドが関与していることが多く、これらは常人には一切関知できません。なのでセッションの形は、いかにして背後に潜むマスカレイドを見つけ出し、尻尾を掴み退治するか、が中心となるようです。


 本編は、放棄地区(都市は魔法的な結合を用いた階層で構築されており、上部への構築が継続されているため中間部分が遺棄されたり、スラム化するらしい。放棄地区はそういった地帯の呼び名)にて行方知れずになった父親を探し出すべく、22才の女性がPCたちに依頼するところから開始。彼女の瞳には、ネズミの群れ(マスカレイド憑き)に喰い殺される姿が映っていたため、冒険者的な立場のPCたちが引き受けることとなる流れ。
 早速「殺鼠剤とかネズミ寄せの笛とかないですか?」と醜く叫んだプレイヤーは私でございます。


 あっさりとネズミを撃退して護衛任務は達成したものの、彼女の瞳には新たな悲惨な情景が映ります。放棄地区の街に、近日中マスカレイドが現れ、棘を三人に打ち込み怪物化して、殺戮の宴を繰り広げるというのがその像でした。こうしてPCたちは、問題が起こりそうな人間関係を改善(人間の負の感情に入り込むらしいので)し、マスカレイドの行方を捜すべく、町中をかけずり回るのでありました。


 再会した43才の男やもめだった親父さんが、実の娘より若い16才の少女と恋仲になって、昼ドラを繰り広げるという展開は抱腹絶倒。面白すぎたけど、探れば探るほどそちらにマスカレイドがいそうな気配はありません。結局、無関係としか思えない情報(大聖堂の地下に旧建築の一部が残存)に沿って地下に潜ると、ボスが眠っているというオチでした。そこで回り道をして、少しだれがありました。
 新人さんにありがちなイベント配置ミスとはいえ、それ以外の完成度は高め。特に、昼ドラパートの無駄な生臭さと、込み入った人間関係は秀逸でありました。大笑い。
 また、NPC描写を考えておられたため、情景を掴みやすかったのが高評価。描写に関しては、新人さんが最も疎かにしやすいけど、実は重要度の高いパートです。まだ不慣れですから、プレイヤーの質問に対して要点を押さえた回答や描写が出来ているとはいいませんが、現時点での必要十分は満たしているかと。
 今年度の新人さんGMは2回目ですが、共に当たりであります。

3部

 同じ面子でGMをOBのMさんに変更してのエンドブレイカー。
 R&R72号収録のシナリオを遊んでみました。
 深夜時間からのスタートであるため、PCはいずれも真面目さが皆無。皆なめてかかり、「突撃してから考える」方針で進んだところ、マスカレイドを問い詰める材料を揃えることが出来ず、想定外の敵戦力と対峙する羽目に。見事壊滅いたしました、とほほ。
 気を抜いたらあきませんね。シナリオはなかなか凝っており、調査パートの出来も良いため、エンドブレイカー入門用としてぴったりではないかと思われます。


 エンドブレイカーのシステムに関しては、プレイヤーのメタ知識をPC知識と共有することで、次の展開を制御しやすくしている工夫が興味深いかと。基本スタイルが、どういった事件が起こるのかだけ知った上で、手がかりを集めて犯人を捜すという調査ものなので、PCのすべきこととできることが明確なのです。
 とはいえ、このあまりにゲーム的な仕掛けが阻害して、個人的な没頭感は低め。現在展開中のメールゲームの舞台であるため、世界の彩りも広く薄くであり、そこまで好みには合いませんでした。頭でっかちには向かないということでしょう。
 そういった偏見の障壁を持たなければ、プレイヤーのイメージを柔軟に取り込む余地がある世界であり、データが多い割りに有利不利がほとんど意味を持たない構造もあわせて、バリエーション豊かなPCを作る手がかりが詰まったシステムかと思われます。
 薄ゲーと見なされがちですが、十分注目に値すべきシステムだとは思いました。

その後

 11時までだべった疲労から、夕方過ぎまで倒れてました。