断片の物置、跡地

記憶の断片が散乱するがらくた置き場

知識判定は必要か?

 突発的に思いついた、極論で遊んでみようコーナー。


 TRPGにおいて、シナリオに関わる情報をPCが知っているか否かを、知識技能などで判定させるのは一般的な処理です。
 でも、この手の処理って蛇足じゃないの?
 という反逆的な思い込みが、近頃頭を離れません。


 と、申しますのも。
 その知識の有無をランダマイザーを通して判定するのは、ほぼ純粋に運に支配された要素です。また、知っているかどうかという判定は、行動を伴わない個人的なものにすぎません。
 それぐらいなら、最初から知識系特徴のようなものを持っているか、設定から知っている、あるいはGM判断で渡した方がよっぽど公平です。知らないなら、どうやって該当知識を得るか、手段を考えみなで行動に起こすことができるでしょう。
 知識判定を挟み込む利点がまるでみえません。
 失敗した結果、セッションが停滞するリスクを生み出すだけではないでしょうか?


 個人的には、TRPGの面白さは、意志決定とコミュニケーションに集約されると考えます。
 なので、意志決定をまず伴わない運の要素のみで、アドバンテージや時間的猶予を得るというのは、首を傾げてしまいます。
 加えて、コミュニケーションを促進する要素もほとんどみられません。PC間の情報格差で遊ぶプレイヤーなら盛り上がるかもしれませんが、それは別に知識判定を通さなくても実現可能です。
 つまり、蛇足じゃないのか?
 と連想しちゃうわけですね。


 ・・・とか書きつつ、僕自身クトゥルフの呼び声はかなり好きなシステムです。
 そんなわけで、技能割り振りの時点で意志決定を行っているから、必要な知識技能が高く成功率が高いのは、その結果。とか。
 PCの知識格差が、キャラクターを個性づけ、パーティでの立ち位置を固める。だからコミュニケーションにも寄与している。などと、強弁することは可能です。


 極論を吐き出したかっただけなので、本気で蛇足と考えているわけではないのです。
 ただ。
 どことなくもやもやしたものがつっかえているのも、事実なのです。