断片の物置、跡地

記憶の断片が散乱するがらくた置き場

5/15の覚え書き

 今週からの1部キャンペーンには未参加のため、しばらくは2部からの出席になります。
 同じ徹夜でも、夜からの出席だと体力負担がかなり軽減された感触。その余暇を用いて、積ん読をどんどん読むぞ、っと。


・2部
 自分がGMでDogs in the Vineyard。
 新人さん、3回生Kさん、OBのAさんの3プレイヤーでした。
 頭痛で体調を崩していたため、自作シナリオは長くなりすぎると判断して、The Forgeに投稿されていたGreen Creek Passをプレイ。
 変更点は、一箇所ギャグになりかねない部分をぼやかし加え、PCのうち一人がこの村出身者となったため、村到着直後にマクカレブ君がルーク店主に捕まったシーンを目の前で展開して反応をみてみたぐらいです。
 原文は短く、訳してもA4用紙の75%ぐらいという分量だったので、セッションは3時間におさまると思いきや・・・PC間調整が長引いたこともあり4時間半かかってしまいました。
 自作のを遊んだら、きっと6時間はかかったことでしょう。結果論とはいえ、避けて正解だったかも。


 とはいえ、じっくりプレイできたおかげで、充足感は高め。
 NPCの管理負担が軽減した分、ゲームマスター的にはNPCのレスポンス選択と感情の流れを追うことが容易になりました。
 コンフリクトの配分と、エスカレートさせるタイミングもさすがに慣れてきたようで、これまで自分がGMしたDitVセッションの中では、もっともスムーズだったと思います。
 焦点をプレイヤーに任せつつ、NPCを演じることに集中し、形成されたPCのエモーショナルなクライマックスを最終局面と調整していくスタイルのGMはやりがいがあります。
 あと、最適人数はやっぱりPC3人ですね、このシステム。


 顛末として、PCたちは村の安定を第一に考え、弟分であった若いトマスに犠牲を強いる決断を行いました。
 想い人を諦めさせるために、彼女を別PCに誘惑させて、ことに及んだところを目撃させるという小細工まで打って。トーマスは感情移入しやすいNPCとして演じていたため、後味はかなり悪かったでしょう。
 状況的に、誰をたてることにしようが苦みは残る結末となったでしょう。
 しかし、迷いに迷った挙げ句、最も自分たちへの跳ね返りが酷い方法を考案して実行に至ったのは、GMとして興味深い限りでした。プレイヤー個々人の倫理観、そして直面したときの対応がある程度露出するため、人は選ぶなと改めて実感もしました。


 DitVのPCは行動の自由だけでなく、どこでどのような目的を持ってコンフリクトを引き起こすかもほとんど思いのままにできます。そこに無理矢理GMの意図を介入させようとすると、ぎくしゃくしてしまうため、展開は完全にプレイヤー任せになります。
 おそらくプレイヤーは、自分の作った状況と用いた手段が悲しい幕引きへと繋がることを、頭のどこかでは理解していたはずです。
 にもかかわらず、彼らは義務と感情を天秤にかけて、前者を選び代償を払う道を選びました。
 繰り返しになりますが、本当に興味深い。


・3部
 ケイオス・イン・ジ・オールドワールドを見学。
 想像したよりも、ずっと丁寧に作られており、ウォーハンマー世界の再現度も高い良作との印象を抱きました。
 シンプルでわりとさくさく進むのも評価の高いポイント。


 今回は、コーンがダイス目の悪さが響いて躓き、ナーグルが伸び悩むなか、中盤にティーンチが着々と基盤を固め、スラーネッシュが一歩抜け出る展開。ところが、コーンの刈り取り以外ほぼ放置状態になっていたナーグルが、人口集中地域の壊滅を切っ掛けに勝利点を一気ののばし、僅差でティーンチに競り勝って勝利する逆転劇が起こりました。
 オールドワールド・カードで分け前要求スケイブンが2回発生し、ナーグルの主要地域のカード・スロットを1つにしてしまったのが、結果的には大きな助けになっていたと思います。今回のオールドワールド・カードは地味なものばかりで、英雄も出てきませんでした。
 7ターン中、5ターンで終了。時間は3時間ほどでした。
 ルールを読みながらだったため、慣れれば2時間でおさまりそうです。


 見た感じ、コーンとナーグルがやることが大体決まっているタイプで、ティーンチとスラーネッシュが臨機応変な見切りが必要とされるタイプだと思われます。コーンは勝利点による勝利の目がほぼ無いので、今回のようにダイス目などの要因からスタートダッシュに失敗すると、かなり辛そうでした。


 日本語版公式ページに配布されているPDF記載のFAQは非常に適切で、ルール面で疑問が発生した際に「まさにその情報」が書かれていたことが何度もありました。
 ページは発売後半年近く経った現在も、未だに更新されており、スタッフの熱意には頭が下がる思いです。
 次回はプレイヤーとして参加したいところです。