断片の物置、跡地

記憶の断片が散乱するがらくた置き場

TRPGの技術について

 僕はRPGを遊ぶ上で、理屈はあんまし考えない人間です。
 基本的に他の参加者に不快感を与えない範囲で、エンターテイメント性を発揮することが、最も重要だと考えております。で、各々がエンターテイメントを表出させる方法は異なるため、技術論的な話もさほど有用とは思えないのです。基礎をなす技術はあるでしょうが、RPGに限定されないコミュニケーション技術に属している印象を抱いています。
 だいたい、一口にRPGといっても幅が広すぎます。物語作りを重視するシステムと、GMとの知恵比べも含めた戦術的な動きが必要なシステムと、シチュエーションと演技に重きを置くシステムと、それぞれに必要とされる技術を同じ土俵で語れるものでしょうか?


 RPGに慣れた人ほどハマりやすい罠として、「自分の遊び方が正しい」と考えてしまう傾向があるように思えてなりません。
 自分に合わない遊び方を間違ったものとして罵りはじめたり、特定のシステムに沿って全てを評価しはじめたり、複雑怪奇な理論を構築しはじめたり、等カルト的な発展がその先には待っています。人は信じたいことに基づいて現実を認識してしまうため、一度バイアスがかかると容易には払拭できません。
 もちろん自戒も込めてですが、注意が必要と思われます。
#僕もシステムの好き嫌いが相当に強い人間なので


 もちろん全てのRPG論考を否定するわけではありません。特定の傾向やシステムに絞って、より面白く遊ぶための方法を考えることには価値があるでしょう。また、デザインする側からの論は非常に興味深い(発展的に破棄された「GNS理論」とその影響から生まれたインディ系RPGとか)ものです。