断片の物置、跡地

記憶の断片が散乱するがらくた置き場

経験点を与える基準

 週末の無理がたたって、いまだに体調が今一つです。
 でも、今週辺りに深淵もやっておきたいし、ヴァンパイア:ザ・レクイエム(以下V:tR)の市販シナリオをもっかいやる際の調整(とnWoDのリファレンス作成)も含めて、もうひとがんばりしますかね。遊べるうちにどん欲に遊ぼう。


 てなわけで、手抜きですがV:tRのルール確認中に思いついた小ネタを。
 V:tRにおけるセッション終了時に配布される経験点は、ルールブックに次の5つのポイントが記載されています。

1)自動的(参加すれば自動で)
2)新たな知識の獲得(PCが何か重要なことを学べば)
3)ロールプレイング(皆を楽しませたり個性を示す)
4)危険(リスクを冒して勇気を見せる、無謀はダメ)
5)クールさ(ひらめきや場を盛り上げる行動)

 各項目でもらえるポイントはほぼ等価です。市販シナリオをみると、3つほどポイントが書かれており、そこを達成していればそれぞれ1の経験点としてもよい、といった書き方がされてました。なので実際はストーリーテラーが与えたい経験点の量によって若干の調整を加えて行くことになるでしょう。
 ストーリーテリング・ゲームとして特徴的なのは、ロールプレイングの項目の「キャラクターから離れてはいけない。プレイヤーはキャラクターの持つ知識の範囲内にとどまるべきであって、プレイヤーが持つゲーム外の知識を持ち込むべきではない。またたとえそれがどんな困難な状況を導こうとも、キャラクターの動機を守るべきである。」という記述でしょう。普段から(世界観がよっぽど緩いとかじゃない限りは)プレイヤーとキャラクターの知識は分離するように心がけているので、肯けるところです。しかし、若干動機を曲げることになって困難な状況は回避しようとしちゃうのでまだまだ弱いですね。パラノイアとかだとわかっていても困難やあからさまな罠に突進しますが(笑)。
 なお、どれだけロールプレイしまくっても1点を越える経験点が配布されることはないので、自然と行動や決断、シナリオを解く工夫をすることに目を向ける構造になっています。一方、初心者への配慮はストーリーテラーが調整して、極端な差が出ないようにという指針が載っている程度です。自分を押し出さないと割を食う文化だなあ、とある意味感心。
 一方、お借りしているカオスフレアのセカンドチャプターの同項目を紐解いてみますと、次のようになっています。

1)フレアを配布した数(他者のロールプレイを評価)
2)プロミネンスの数(ボスの強さ)
3)素晴らしい活躍をした
4)他の参加者を助ける発言や行動をした
5)セッションの進行を助けた(GMを補佐)
6)事前連絡や場の手配などを行った

 V:tRとは違い、1と2が大部分を占めます。3以降はボーナス的な位置づけですが、記載されているのといないのでは大きな違いがあるでしょう。特に4と5は1により暴走しがちなロールプレイの手綱を取るのに有用ですし、最初はなかなかわからない気づかいに目を向けさせる意味合いがありそうです。みんなでロールプレイをしまくって最後にボスを殴り倒すという設計思想は割り切っていて気持ちいいですね。キャラクターの破天荒さとシナリオの破綻しにくさの両立をなすための工夫でしょう。
 違いにお国柄を垣間見る面白味もありますね。


 さて、ついでにシャドウラン4thの経験点(カルマ)配布も確認したところ、興味深い項目がありました。

シナリオの進行に役立った

 これはカオスフレアの5に相当するのかと思ったら、ちょっと違いました。共感するところが大きかったので、該当部分を引用させていただきます。

ストーリーの進行に大きく貢献するか、ストーリーを完遂しようと常に務めていたキャラクターには、1〜2点のカルマを与えるのが妥当です。特に、ゲームマスターから与えられるのを待つのでなく、独自のサブプロットを展開したような場合、特にこれが当てはまります。キャラクターの能力値だけが【イニシアティブ】ではないのです。

 基本の発想が洋ゲーに染まっているなぁ、と改めて実感しました。