断片の物置、跡地

記憶の断片が散乱するがらくた置き場

2つの「ダーク・ファンタジー」

 『ゲヘナ〜アナスタシス〜』と『ストームブリンガー5th』のルールブックをざざっとですが読みました。
 ゲヘナの方は、どこかしらヒーローものの明るさを感じさせるサンプル・プレイヤー・キャラクターだったので、それほどきつい味付けではないのかなと思ったら、設定はかなりのどん底でした。属している組織はヤクザまがいだし、PCは選ばれたものでありながらその力故に善悪の間で揺れ動くし・・・って既視感が。『ヴァンパイア:ザ・マスカレード』とかぶっているのかなその辺。享受者になる儀式も似たイメージだし、途中からそういう読み解き方をしてしまいました。ともあれ、システム的には戦闘重視、調査系技能は特殊な知識以外は能力値だけで十分対応できるし、割り切った作りでよろしいのではないでしょうか。ヒーローポイント的な能力を使うと堕落ポイントを受け取るというシステムもよいスパイスと言えましょう。
 一方の『ストームブリンガー 第五版』の方は、ヒーローポイントの類はなく、戦闘も相当デッドリーです。生き残るためには、知恵と勇気と時には奸計を巡らせ行くという、古いスタイル。PC作成は簡単で、法、混沌、天秤のいずれかに肩入れすることで強化も図れますし、第二版の時代に比べれば普通に強いPCができますが、死ぬ時はあっという間です。耐久力の半分以上のダメージを一撃で喰らえば重傷表送りだし、戦闘はできる限り避けて、有利な状況を作り出すことに腐心するべきでしょう。ヒーローだから強いんじゃなくて、生き残ったものが英雄になるというスタイルや、エルリック・サーガを背景とした世界観は個人的にはかなり好みです。思えば復帰後は、なんだかんだでヒーローポイントに近い安全ネットが張られたシステムばかりをゲームマスターしてきました。なんだか『ストームブリンガー』のGMに挑戦しようという心意気が沸いてきました。というわけで、シナリオ作成開始。エルリック・サーガは高校時代に図書館で借りて読んだので、実は手持ちはなく、折角だしこの機会に新版を買ってみようかなと思案中です。