断片の物置、跡地

記憶の断片が散乱するがらくた置き場

セットアップ

 テーブルについて、ゲームマスターのみはいるさんと他のプレイヤー3人との顔合わせ。最初にRPG経験や好きなシステム、自分にとってのファンタジーとはなにかを尋ねられました。初対面4人を前に若干緊張してつっかえながら答えましたが、自分にとってのファンタジーはレンジが広いのでとりあえず「指輪物語ゲド戦記エルリック・サーガをはじめとするムアコックのシリーズ、タニス・リージョナサン・キャロルなど」というやっぱり拡散した回答に。
 判明したのはゲームマスターは深淵との関わりが古いベテランで、プレイヤーのうち二人はRPGの経験豊富、もう一人も深淵プレイ回数が何度かあるという安定した構成でした。私自身は深淵はほとんどGMしかしていない上に、外の空気を知らないので、この時点で話を引っ張るのは他のPCに任せてプレイスタイルを見ていこうと決心します。


 シナリオはPC間の関係と構成がある程度固まった『構造型』。用意されたPC4人は『記憶喪失の踊り子』『妹が失踪した若者』『病魔に冒された娘の治療法を求めて旅をする父』『暴力的な父に大切な存在を壊された若者』。踊り子はテンプレートと運命2つが固定、それ以外はテンプレートを3つ(調整されたものやオリジナルを打ち出してある)から選択可能で、二番目の運命も用意された3つの中から選ぶ方式でした。
 サークルに復帰後は、自分で構造型シナリオを作る時は各PCの2つめの運命を同じ方式で3つの中から選んでもらう方式をとっていたので、ベテランのGMが同じ方式をとっておられたことが密かに嬉しかったりしました。テンプレートはルールブックから直接コピーしている手抜きでしたが!
 若い女性のロールプレイをする自信がなかったので、踊り子以外で最後に残ったのをやろうとこの時点で決意。何となくPC4あたりが回ってきそうだから、粗暴なチンピラキャラでもやってみようかなと考えていました。が、一人おられた女性プレイヤーが踊り子ではなくPC4を選び、残ったのはチンピラとはほど遠そうなPC3。急いで頭の中で軌道修正して『猟師』『商人』『貧窮した領主』の中から領主を選択。「若い頃は有能な領主だったが、若くして妻を亡くし溺愛していた娘が不治の病で日々弱っていくことに耐えられず、娘の癒しのために財を投じ、今や領民を顧みなくなっている。かつての学友であった男に領地の統治を任せ、それで何とか国が成り立っている状態。病を癒す力を持った魔道師の噂を聞き、かき集めた財産と娘を連れて旅に出た。」とかいうダメ人間設定にしました。
 この時点で、他のPCにまっすぐなタイプが多ければこのダメ人間部分を表に出して引っかき回し、他のPCが腐っているようなら行動動機はダメ人間でも誇りある貴族としての側面を強調しようという指針を立てました。わざわざこんな予防線を張って遊ぶプレイヤー自身がダメ人間というツッコミはなしで一つ・・・。